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ブラックホール:理論的とは言え、ゲップをするなんてマナー悪いよ! (BBC-Science & Environment, January 12, 2018)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/14088/production/_99565028_j1354-arrow-1024.jpg

 銀河系 (The Galaxy) の渦巻きの直径は約 10万光年。その 8,000倍の距離 (8兆光年) の宇宙のかなたに巨大な星雲「SDSS J1354+1327」が浮かぶ。Chandra space telescope (チャンドラ宇宙望遠鏡)は、その星雲のほぼ中心で、X腺を発する「supermassive black hole (超質量ブラックホール)」を発見した。

 さらに、Hubble space telescope (ハッブル宇宙望遠鏡)は、そのブラックホールから青緑色に輝きながら、衝撃波のように高速で噴出する「a stream of high-energy particles (高エネルギー粒子の流れ) を確認した。なお、その近くには、先に噴出したと思われる高温ガス体の痕跡も残っていたという。

 どうやら、ブラックホールは宇宙のガス・塵を食べ過ぎて 2度も「ゲップ(burp)」をしてしまったらしい。Colorado大学 Ass. Prof.のJulie Comeford によると、これはテーブルマナーの悪いブラックホールの証拠。

 ブラックホールの活動は、理論的に、「feasting phase (どんどん宇宙のガス・塵を食べ尽くす段階)」と、ときどき「burping (ゲップ)」し、その後は「うたた寝」する段階を繰り返すと考えられている。ゲップをしつつも食べずにいられないときのブラックホールは明るく輝き、眠りにつくと暗くなる。その周期は10万年だ。宇宙の timescales (タイムスケール) では、ほんの1瞬に過ぎない。したがって、ブラックホールは、チラチラと光を放つようなもの。

 なお、今回発見されたブラックホールの 2つのゲップ現象は極めて珍しいという。どうやら、隣り合う星雲と星雲が衝突して 1つの巨大な星雲となったとき、超質量ブラックホールにはそれぞれの星雲から別々に「meals (食事)」が提供されたため、その都度、食い切れずにゲップを吐いたらしい。(研究内容の詳細は「Astrophysical Journal」に掲載。)

 どうにも、大食い (veracious eaters) のブラックホールは、お行儀が悪い。

                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com