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デスクワークの人に多い心臓病:有酸素運動で発症リスク減 (BBC-Health, January 8, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/3B5D/production/_99479151_gettyimages-458140089.jpg

 今は、どのオフィスでもコンピュータに向かって仕事をすることが多い。このため、必然的に体を動かす機会が少なくなり、中年後期 (late-middle age) を迎えると心臓機能が衰えて、心臓病の発症リスクが高まる。
 それは仕方のないこととあきらめている方には朗報の研究結果が、医学雑誌「Circulation」に掲載された。一定の運動をこなすと、衰えた心臓機能が復活するというのだ。
 
 「The Institute for Exercise and Environmental Medicines (運動・環境医学研究所)」の Dr Benjamin Levineらの研究チームは、年齢 45-64 歳の成人 53人の協力を得て「運動と」心臓機能」の関係を調べた。被験者はいずれも健康だが、これまで定期的に運動する週間のなかった人たち。
 すると、週に 4-5回の「aerobic exercise(有酸素運動)」を 2年間続けると、心臓の健康指標とされる「maximum oxygen intake (最大酸素摂取量)」が18%、「plasticity in the left ventricular muscle (左室心筋の可塑性)」が 25%も改善されることが分かった。

 ただし、この運動療法プログラムには、最大心拍数の95%に達するような「high-intensity exercise (高強度運動)」を数回繰り返すセッションや、会話しながら運動できて汗ばむ位の「moderate intensity exercise (中等度運動)」、それに「strength training (筋肉トレーニング)」などの30分間コースが組み込まれ、週に一度は 1時間コースのテニス、サイクリング、ランニング、ダンス、早足などの運動が要求される。

 この一連の「有酸素運動療法 (aerobic exercise regimen)」には「cardiovascular ageing (心臓血管の老化)」を遅らせる効果があり、また、心臓機能が回復することによって脳に送られる血液の流れが促進されるため、波及効果 (ramification) として認知症 (dementia)などの「認知低下 (cognitive decline)」の改善が認められたという。

 なお、ヨガ、バランス・トレーニング、ウェイト・トレーニングなどの運動には、有酸素運動のような心臓機能改善の効果は確認されなかった。

 結論:Dr Levineらが実施した有酸素運動の内容は、決して楽なトレーニングとは言えない。心臓機能が落ちてからでは、その機能回復に大変な努力が必要ということだ。したがって、毎日、誰もが歯を磨くように、運動は日常生活上の「身だしなみ (personal hygiene)」と考えて、常に体を動かすこと。これが Dr Levine の結論だ。

                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com