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人間と馬と牛と犬:人は年代層によって気質が違うわけ! (AESOP, January 12, 2018)

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 はるか昔、人間は家を建て、そこに住んだ。ある冬のこと、ひどい吹雪で凍えそうになった馬と牛と犬が、人間に助けを求めた。人間は快くその2頭と犬1匹を家の中に招き入れ、火を焚いて家中を暖めた。そして、馬には馬が大好きなカラスムギを与え、牛には牛が大好きな干し草を、犬には自分の夕飯の食べ残しをくれてやった。

 やがて、吹雪も治まり、馬と牛と犬が外に出て行けるようになると、世話になったお礼に何を人間にあげようかと相談した。しかし、人間にあげるものなど、何にも持ち合わせていない。そこで、いっそ、自分たちの寿命を少しずつ分けてやろうということになった。
 馬は人間の青春が少しだけ長くなるように、牛は人間の働き盛りの寿命を延ばして、犬は人間が老いたときの寿命に、自分たちの寿命を分け与えた。

 そのせいで、人間は若いときは、野生馬のように威勢よく自由奔放に生きて、壮年になると、牛のように落ち着いて仕事に精を出すことができるようになった。
 しかし、年老いると、犬のように怒りっぽく、またすぐに不機嫌になりやすく、自分に目を掛けてくれる人には穏やかに接するが、まったく知らない人や嫌いなタイプの人には咬みつく気性が身についてしまったという。

 これは、AESOPが今から約2,600年前に書き上げたとされる話。「おみごと」の一言に尽きる。

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