ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

食べすぎて82%が太り過ぎ:ウェールズの肥満とその治療格差 (BBC-News, January 1, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/936/cpsprodpb/2BFD/production/_99416211_gettyimages-862282204-1.jpg

 ホモ・サピエンス (Homo sapience) とはラテン語で「wise man (賢い人)」の意味だ。しかし、「ムシャクシャして殴りたいから」と人を殴り、「食べたいから」とスイーツ、ポテトチップス、ハンバーグと手当たり次第に食べる。これでは脳神経細胞の暴走(runaway) で、ちっとも賢いとは思われない。それとも、種の「devolution (退化)」の兆候だろうか。

 イギリスの Walesで2016-17年に実施された「全国調査 (The National Survey)」によると、Wales の成人の82%が、BMI≧25の過体重 (over weight) あるいは肥満 (obesity)。

 さて、Wales北部の England との国境に「Wrexham (レクサム)」という都市がある。ここは、BC2,000年頃の中期青銅器時代にはケルト系民族の「metalworking industry (金属加工産業)」の中心地であった。
 人口 6万人強の、この都市に住む Ms Suzanne (35歳) は、5年前、中学校の理科教師になることを夢見て大学に入り、生物科学の学位を取得した。そして、やる気満々で教壇に立ったものの、授業中の1時間、立ち続けることができず、遠くに出かけることも不可能になった。やがて、タクシーで職場に通うようになった。しかし、仕事以外は、世間の笑いものになるのが嫌で、めったに家から出ないようになる。

 原因は太り過ぎ。Ms Suzanneは「morbidly obese (病的肥満)」に分類される体重215kg。

 一大決心をして、肥満治療を受けることにしたが、Wrexham 周辺には優れた専門病院がなかった。そこで、車で片道 10時間は掛かる Wales南部の都市 Blaenau Gwent (ブライナイ・グエント)」の「Swansea's Morrison Hospital」に向かわざるを得なかったという。
 この病院では
・bariatric surgery:肥満症治療手術
・cognitive behaviour therapy(CBT):認知行動療法
・clinical psychology:臨床心理
・exercise training:運動トレーニング
・consultation:診療相談
の「専門家集団の治療 (specialists services)」が受けられる。
 
 Wales北部の保健局 (health board) が、どんなに、同地区にある「Salford Royal Hospital」でも肥満治療を行なっていると主張したところで、「postcode lottery」は歴然。Walesでも住む場所によって公共サービス、病院の医療技術レベルに大きな地域格差があるという。

                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com