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冷たい風の中の運動は危険:呼吸器系を傷め、ぜんそくに! (BBC-Health, December 8, 2017)

https://ichef.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/134F2/production/_99109097_gettyimages-174929870.jpg

 気管支や肺機能が十分に働かないと、運動や生活に支障を来す。一般に、常に屋外のグランドを走り回っているサッカー選手などは、さぞかし呼吸器系が健全・頑丈と思われがちだ。しかし、事実は、その逆だった。

 Kent大学の Dr John Dickinsonらの研究グループが、イングランドの「Premier League clubs」に所属する2つのサッカークラブ「Championship club」、「League One club」のサッカー選手 (footballers) 97人について、肺機能に関する「screening tests (スクリーニング検査)」を実施したところ、なんと全体の約 30%に当たる27人が「airway problems (気道疾患)」、「breathing problems (呼吸器疾患)」などの「exercise-induced asthma (運動誘発性喘息)」の症状が認められ、「陽性 (positive)」と診断された。

 ただし、陽性の選手は、その後、適切な治療を受けたため、この病気特有の「tightness of the chest (胸部圧迫感)」、「wheezing and coughing (喘鳴・咳)」の症状も徐々に緩和し、肺機能も元に戻って、試合中のパフォーマンスも向上したという。

 サッカー選手に限らず、グランドで「high intensity breathing (激しい呼吸)」を余儀なくされる「elite athletes(エリート屋外スポーツ選手)」は、「ぜんそく (asthma)」などの「呼吸器系疾患 (respiratory problems)」に罹りやすいとされる。

"When the air is cold and dry, and if there is exposure to air pollution or other allergens like pollen, this could worsen symptoms - but more research is needed to confirm this."

[ グランドの空気が冷たく乾燥していて、その上、何らかの大気汚染物質あるいは花粉などのアレルギー物質に選手が曝されると、運動誘発性喘息がひどくなると考えられる。ただし、このことを検証するためには、さらなる研究が必要。]

 もちろん、「ぜんそく (asthma)」の原因は人によって異なる。花粉、ペットの毛、ハウス・ダスト、タバコの煙、ガス、冷たい風の他にも肺感染症 (chest infection) によっても発症するので注意が必要だ。

 なお、Dr Dickinsonらの研究結果の詳細は「The British Thoracic Society (イギリス胸部疾患学会)」にて発表された。
                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com