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環境汚染の犠牲者:年間900万人、そのほとんどが経済弱者 (BBC-Health, October 20, 2017)

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 ショッキングな事実が明るみになった。
 「The Icahn School of Medicine at Mount Sinai (マウントサイナイ医科大学)」のPhilip Landrigan 教授らが、医学雑誌「The Lancet」に発表した研究プロジェクトの結果だ。
 
 今や環境汚染 (pollution) が世界的規模で蔓延し、これが原因で2015年に死亡した人は世界で900万人。これは、オーストリアの人口にほぼ匹敵し、世界で死亡した人の 6人に 1人は環境汚染が原因で亡くなったことになる。しかも、その 2/3は大気汚染が原因。

 さらに、環境汚染犠牲者のおよそ92%は低・中所得国の人々で、最悪な国はBangladeshにSomalia。まさに、世界は「crisis point (危機的な状況)」に陥った。不安定な国内・国際情勢に貧困・難民問題まで絡んで事態は深刻だ。
 
 環境汚染の中でも、人の健康を虫ばむ最大のリスク要因は「air pollution (大気汚染)」だ。このせいで、世界中で 650万人が早死 (premature death) している。大気汚染は、心臓病 (heart disease)、脳卒中 (stroke)、肺ガン (lung cancer) などの「non-infectious diseases (非感染性疾患)」を引き起こすのだ。

 次に健康を虫ばむリスク要因は、180万人を死に追いやっている「water pollution (水質汚染)」。作業現場 (workplace) の水質汚染が原因で死亡した人は世界で 80万人を数える。

 イギリスでは、環境汚染が原因で死亡する人は約 5万人 (2015年)。これは年間死亡者数の約 8%に当たる。調査の対象になった 188ヶ国のうちで、死亡率 (proportion of death) の高さで評価すると、US, Germany, France, Spain, Italy, Denmark の後に続く、55 位にランクされた。どうやら、環境改善の兆しがイギリスに見えてきたようだ。
 「Department for Environment, Food and rural Affairs, Defra (イギリス環境・食糧・農村地域省)」は £3bn (約4,500億円) を投入して、排ガスの削減・大気浄化策を進めている。
 さらに、そのDefra報道官によると

"We will also end the sale of new diesel and petrol cars by 2040, and nest year we will publish a comprehensive Clean Air Strategy which will set out further steps to tackle air pollution."

[ 当局は 2040年までに、ディーゼル・ガソリン車の新車の販売を中止する予定。また、来年度には、包括的な排ガス規制戦略を発表し、大気汚染対策をさらに推し進める予定だ。]
                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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