ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

山は神々が降臨する神聖なところ:ゴミを捨てるとバチが当たる! (BBC-News, October 10, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/16A16/production/_98249629_22290001_1605361476168842_17130876601934262_o.jpg

 上古の昔、大和に住む人々にとって、ヤマ(山)は「sanctuary (神聖な場所)」。そこは「人の立ち入らない所であり、神が降りてくる所であり、異郷との境でもあった。[大野晋:古典基礎語辞典]」
 そして「mountains」は、ギリシャの最高峰「Mount Olympus (オリンポス山)」のように、古代ギリシャ人にとって神々が住む所であり、ケルトの民には、妖精が住む所であった。

 しかし、時が過ぎた。高く聳え立ち、容易に人を寄せ付けなかった神々の住むヤマも「征服」の対象となり、標高数千メートル以下の山々は気軽に登山・ハイキングあるいは行楽の対象になり、ヤマに対する畏敬 (reverence)の念はやがて薄れて、消えた。

 イギリスの最高峰はスコットランドのほぼ中央に聳える「Ben Nevis (ベン・ネヴィス山)」。標高は 1,334mと、滋賀県伊吹山 (1,377m) 程度。日帰りでトレッキングを楽しめるため、年間 15万人が「Ben Nevis」の頂上を目指す。
ところが、「mountains」を崇める気持ちが失せた「trekkers (トレッカー)」は、ゴミ (rubbish) を捨て放題。

 そこで、先週の土曜日 (10月7日)、「Real 3 Peaks Challenge」の一環として、14名のボランティアが参加し、「Ben Nevis」の「clean-up」を実施した。1日の作業で「hillside(中腹)」から広い集めたゴミは 121kg。以下はその中味だ。
・tissues:ティッシュ
・cigarette ends:タバコの吸い殻
・banana peel:バナナの皮
・orange peel:オレンジの皮
・bottle tops:ビンのキャップ
・tampons:タンポン
・sweet wrappers:スウィーツの包装紙
foil:アルミフォイル
・crisp:ポテトチップス
・sandwich wrappers:サンドイッチの包装紙
 
さらに、「chewing gum」の吐き捨て(4kg)、賞味期限が 1987年 1月のピーナッツの袋や、1900年代に「Ben Nevis」で働かされたポニーの蹄鉄 (horseshoe) と思われるものまで見つかった。
 なお、この日、イギリスの山では、一斉に清掃登山が行なわれ、合計570kgのゴミが拾い集められた。雪が降る前に少しはきれいになった峰々は以下のとおり。

・Ben Nevis (Scotland)
・Scafell Pike (Lake District)
・Snowdon (Wales)
・Ben Lomond (Scotland)
・Lochnagar (Scotland)
・Ben MacDul (Scotland)
・Mam Tor (Peak District)
・Dovestone reservoir (Peak District)

       、            (写真は添付のBBC Newsから引用。

www.bbc.com