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イギリスの「ジン復活」:ジン入りアイスクリームが人気! (BBC-News, September 6, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/13DEB/production/_97678318_ginandtonic.jpg

 湯気が上がって、ふわふわの、できたての「酒まんじゅう」ときたら、これは、もう格別だ。ほんのりとお酒の香りがする、その「まんじゅう」は、小さな子どもにとって、大人の味だった。
 お酒はこれ位がちょうどいい。しかし、かっては、お酒が好きで、「お茶漬け」どころか「お酒漬け」の朝飯を掻き込む豪の者もいた。
 
 ところで、イギリスでは昨今、イギリス版焼酎の「gin (ジン)」が、若ものの間で一大ブームになっている。スーパーにはジン入りヨーグルトの他に、スナック、アイスクリーム、サーモン、ポップコーンまで「gin-flavoured (ジン・フレバー)」の商品が並ぶ。
 お陰で昨年のジンの売上高は£1 bn (約1,400億円)以上。イギリス各地に「小さな蒸留酒製造所 (micro-distilleries)」もできた。イギリスの代表的なスーパー・チェーン店「セインズベリーズ (Sainsbury's)」は、今年、若もの層をターゲットにした「premium gin sales」を実施し、前年比 25%増の売り上げを達成している。

 この「gin (ジン)」は、ウイスキー、ブランデー、ラム酒、ウォッカと同じ蒸留酒(spirits)。大麦、ライ麦、ジャガイモなどを原料にして、元々は、17世紀、オランダで薬用酒として造られたものだ。それが、イギリスに持ち込まれると、安い酒として、またたく間に庶民の間に広まった。
 かっては、「Mother's ruin (母親を堕落させる酒)」、あるいは「a favourite vice drink of the poor (貧乏人が好んで飲む不道徳な酒) 」と蔑(さげす)まれた。

 「gin (ジン)」独特の「flabour (風味)」は「juniper (セイヨウネズ)」の実の香り。
 「Juniper」には不思議な力が宿るとされた。この木を伐採すると、その人は「1年以内に死ぬ」と信じられ、特にWalesでは人々に大切に守られた。また、古くから「abortifacient (堕胎薬)」として用いられ、「Juno juniper pills (ジュノー社のセイヨウネズ錠剤」はよく知られている。

 こんな背景のあるお酒「ジン」。そのせいか、妊娠した女性が「バス・タブ」に浸かってジンを飲むと、「miscarriage (流産)」するとも言い伝えられた。
 しかし、若い人にとっては、過去の「ジン」もその歴史も気にならない。「food manufacturers (食品メーカー)」の巧みな「enticing(誘惑)」戦術も効果をあげている。

 この「Gin's resurgence (ジン人気の復活)」は「renaissance (ルネサンス)」に引っかけて「Ginaissance」と呼ばれるそうだ。「ジン入りスナック」は「a step too far (やり過ぎ)」との声もあるが、目下のところ、メーカーの鼻息は荒い。ここが「(cashing in on) もうけ」どきと、あの手この手を駆使し、ジンを売りまくるのに躍起だ。
                  (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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