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高度40,000ftに浮かぶのはブルの目玉か?:皆既日食2017を追って (BBC-News, August 22, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/B295/production/_97471754_cookeclipse.jpg

 2017年8月21日(月)の日の出 (sunrise)は、いつもと違って、皆少し緊張感に満ちていた。太陽の光が地平線から天空に広がり始めた頃、飛行機は「Portland International Airport (ポートランド国際空港)」を飛び立った。
 この Alaska Airlines のチャーター便 Flight 9761Y には、報道関係者、日食マニア (eclipse aficionados)、天文学者 (astronomers)、航空関係者らが乗っている。飛行機はこれから高度40,000 ft を保ち、Oregon 上空を通過して太西洋岸に抜ける予定。この飛行ルートは、1918年の皆既日食 (total solar eclipse) 以来、99年ぶりに北米大陸で観測される皆既日食と同じコース。

Flight 9761Y は速度 520mph (830km/h) で飛行を続けた。しかし、「moon's shadow (月の影)」は、その約 8倍の速度、すなわちマッハ5で太陽に向かっているはず。
 今回の飛行の狙いは、太陽が高く昇る前に空中の低いポイントで、ブルの目玉のように見える皆既日食を観測すること、それに、「空の chaos (カオス)」を避けるため、朝早く飛び立つことだった。
 離陸から2時間ほどは、何事もなく (uneventfully) 過ぎた。すると、突然、機長から、この機は「give or take two seconds (およそ2秒)」後に「sweet spot」に達する予定とのアナウンス。

"At first the light seemed to dim almost imperceptibly but soon it was undeniable: day was turning to night."
[ はじめ、太陽の光がほんのわずかに薄暗くなったと思うと、すぐに、その瞬間は紛れもなくやって来た。昼が夜に変わったのだ。]

 周りの乗客は、皆、一斉に夢中になってカメラのシャッターを切り、日食メガネの顔を飛行機の窓にすり寄せる。

"The moon looked as if it were a tiny spherical pebble which had been hurled with beautiful accuracy, straight into the gaping, glaring mouth of our star."
[ そのとき、月は、太陽に向かって驚くような正確さで放たれた、丸い小石のように見えた。それが、ギラギラ輝いて、飲む込むような口を開けている太陽にまっすぐに近づいて行った。]

"It's really vibrant, like a sun but not a sun, almost like a flower."
"For 103 seconds it was an eerie and ethereal sight."
[ それは実に活き活きとして、太陽のようでありながら、太陽ではなく、ほとんど花のようだった。]
[ 皆既日食 (totality) の 103秒間は、不気味でもあり、この世のものとは思えない幽玄な光景でもあった。]
                  (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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