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ゴミは焼いてしまえ!:これがイギリス流 (BBC-Science & Environment, August 7, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/11F3B/production/_97213537_c0177282-newhaven_energy_recovery_facility-spl.jpg

 人類は核廃棄物 (nuclear waste) の処分あるいは再利用 (recycle) に手こずっているが、さりとて、家庭ゴミ (household waste) や産業廃棄物 (commercial waste) の処理に成功しているとも言えない。
 イギリスでは「incinerator (廃棄物焼却施設)」の建設が相次いでいる。政府がこれまでの「廃棄物リサイクル政策」を見直し、「リサイクル」から「焼却」へと方針を転換させた結果だ。この7年間で、焼却処分される廃棄物(ゴミ)の量は約 2倍に増加し、年間 135万トンとなった。

 コンサルタント会社「Eunomia」の Mr Dominic Hogg は、この政府の政策転換を非難 (accuse)する。これでは、イギリスが逆戻りすると。『近年になって、政府は埋立処分 (landfilling) もやめて、焼却処分することにしたが、これではゴミの処分コストが高くつく。まったく、意欲に欠けた方策 (a complete absence of ambition) だ。EUを離脱して、イギリス人はヨーロッパの「dirty man」と、再びレッテルを張られるのか。』と手厳しい。

"He pointed out that it used to appear environmentally beneficial to burn waste rather than coal. But now the UK's energy stock is cleaner, incineration looks an increasingly dirty option."

[ 廃棄物を燃やしてエネルギーを取り出す廃棄物発電は、石炭を燃やすのに比べて環境に優しいように思われがちだが、イギリスの現在のエネルギー資源は、再生可能エネルギー天然ガスなどのクリーンエネルギーが主体。廃棄物焼却施設は、益々、環境を汚す選択肢のように見えて来る。]

 なお、イギリス「Defra (環境・食糧・農村地域省)」報道官によると、

"We have made great progress in boosting recycling rates. This includes the proportion of householed waste being recycled increasing from 11% to 44% between 2000 and 2015."

[ イギリス政府は、これまで廃棄物のリサイクル化を推し進めて大きな進展があった。その一例として、家庭ゴミのリサクル率は 2000年~2015年の間で 11%から44% の増加となった。]

 余談だが、日本語の「ゴミ」は元々、「汚泥 (sludge)」を指した。核廃棄物を除くと、廃棄物の中で、大量に排出され、現代社会の厄介ものになっているのは「下水汚泥 (sewage sludge」。これを肥料や燃料等に再利用できないことはないが、そのコストは膨大だ。このため自治体の多くは、埋立処分や焼却処分に回している。
              (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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