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2万年前、オオカミにDNA変化:こうしてイヌに進化した! (BBC-Science & Environment, July 19, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/936/cpsprodpb/15FFC/production/_96980109_gettyimages-540855136.jpg

 魔女 (witches) のホーキの後ろに乗って、空を飛ぶのが黒猫 (cats) なら、風を意のままに操る北欧の全能の神オーディン (Odin) に従うのは、イヌ (dogs)。そのネコとイヌが大いに暴れ出すと、「It rains cats and dogs.(どしゃ降り)」となる。
 しかし、不思議なことに、日本語の「イヌ」も英語の「dogs」も、その語源は不詳とされる。

  これまでの定説では、12,000年前以上の昔、イヌはユーラシア大陸の東の地で誕生し、西に移動する人類とともに、ヨーロッパに入ったとされて来た。

 ところが、Stony Brook大学の Mr Krishna Veeramah らの研究グループは、ドイツとアイルランドの遺跡発掘現場 (archaeological sites) から発掘された 4,700 - 7,000年前のイヌの頭蓋骨 3ヶの DNAを分析し、14,000年前のイヌの化石やオオカミの DNAと比較した。
 すると、イヌが家畜 (domestication) として人類と生活を共にするようになったのは、これまでの定説よりも古い、今から 20,000年から 40,000年前であることが分かった。

"The process of dog domestication began when a population of wolves moved to the outskirts of hunter-gatherer camps to scavenge for leftovers."
[ イヌの家畜化の始まりは、オオカミの一群が狩猟キャンプの食べ残しを求めて、その周辺にうろつくようになったこと。]

 たまたま、そのオオカミは「tamer and less aggressive (人なつこく、おとなしい)」性質だったことが幸いした。

"While the humans did not initially gain any kinds of benefit from this process, over time they would have developed some kind of symbiotic relationship with these animals, eventually evolving into the dogs we see today."
[ (オオカミがその DNAを変化させてイヌになりかけた)当初、人類にとって、まとわりつくイヌの先祖が役にたつことは何もなかった。しかし、時間が経つにつれて、人類はイヌとの共生関係 (symbiotic relationship) を築き上げると、やがてイヌの方も DNAの変化を遂げて、今日のようなイヌの姿になったと考えられる。]

 今から 7,000年前になると、「the Americas (南北アメリカ大陸)」、「Pacific Islands(太平洋諸島)」を含むほとんど、どこにでも「European dog stock (ヨーロッパ犬種)」が現われるようになった。その優れた嗅覚と聴覚。そして、おそらく人類そのものよりも忠実な「human companions (人類の友)」は watchdogs(番犬)として重宝され、 hunters (狩猟犬), herders (家畜犬), gundogs (猟犬)としても飼われるようになっていった。
 現在、その品種は 300種を越える。

 なお、研究の詳細は「Nature Communications」に発表された。

 さて、これはもちろん私見。ある人は、ワン君たちを「犬畜生」と口汚く罵るが、イヌの忠実さ (faithfulness)、誠実さ (integrity)、そして友情 (friendship) の深さは、100%、ほとんどの現代人よりも上だ。
              (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com