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引っ張り歩くラゲージが横揺れしたら:さらに引っ張れ! (BBC-Science & Environment, June 20, 2017)

https://ichef.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/8603/production/_96570343_mediaitem96570342.jpg

 身近な日常の疑問に、明快な答えを与える研究には「小気味よさ」がある。
 「Universite Paris-Diderot (パリ・ディデロ大学)」の Dr Sylvain Courrech du Pont らの研究チームは、「ラゲージを引っ張り歩くとき、なぜ左右に大きく横揺れするのか」に着目した。通路のバンプを乗り越えるときには、とくにラゲージが不安定になり、下手をするとひっくり返ることもある。
 
 こんなときは、どうすれば良いか。結論を先に述べるなら、強くラゲージを引いて、ラゲージの走行スピードを上げる。これで問題は解決だ。

 Dr Courrech du Pont らはラゲージの「translational motion (並進運動)」と「rotational motion (回転運動)」に関する理論的な方程式を解析するとともに、「treadmill (トレッドミル)」のベルト上にアルミ製のスーツケースを置いた実験によって、解析結果を確認した。
 
 その結果、バッグやスーツケースを引っ張って歩いている最中に、横揺れを始めたら、引いているスピードを緩めてはいけない。かえって揺れが大きくなってしまうことが分かった。なお、研究の詳細は「Royal Society Proceedings A」に発表された。

 なお、身近な物理学上の問題として、「Why shoe laces come undone (靴紐がなぜ、ほどけるか)」については、次のように説明されるという。

"They found the force of a foot striking the ground stretches and then relaxes the knot, while a second force caused by the leg swinging acts on the ends of the laces, like an invisible hand."

[ 研究者が明らかにしたところによると、足が地面に着地するとき、靴紐には、これを引っ張って、緩める力が働き、次に、足が地面を蹴る動作で、靴紐の両端に、これをほどく力が働くためだ。それはまるで、見えない手があるようなもの。]

                  (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com