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ネコ(猫)は遠いむかしから制約が大嫌い!:何よ、私は私なの! (BBC-Science & Environment, June 19, 2017)

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 「猫が顔を洗うと、天気になる」と、子どもの頃に良く聞いた。猫には不思議な予知力がある信じていた古代人の思いのなごりのようだ。ただし、一方で、「猫に小判」、「猫かぶり」とも言い、猫の扱いにブレが見られる。
 猫は、ときに甘いなき声でじゃれつくかと思うと、プイと冷たい素振りを見せる。その仕草から、古代ローマでは、ネコ (cats) は「一切の制約を嫌う自由の象徴」とされた。

 しかし、ネコはいったいどこから来たのか。
 フランス「Institute Jacques Monod (ジャック・モノー研究所)」の Dr Eva-Maria Geiglらの研究チームは、「Vikiing graves (バイキングの墓)」、「Egyptian mammies (エジプトのミイラ)」、「Stone Age sites (石器時代の遺跡)」から発見された「ネコの骨 (cats remains)」200ヶ以上について、「mitochondrial DNA (ミトコンドリア DNA)」解析を実施し、ネコの母系 (maternal line) を追跡した。(研究の詳細は「Nature Ecology & Evolution」」に掲載。)

 その結果、BC 7,000頃に中近東 (Near East) の農民が「野生のネコ (wild cats)」を飼い慣らし (tamed)、その後、数千年の時を経て、偶然 (accidentally) からか意図的(deliberately) にかは不明だが、海上貿易ルート上にあったエジプトに持ち込まれる。エジプトでは「月の女神イシス (Isis) の使い」として崇められ、これを殺すものは死刑に処せられた。
 歴史上、中近東に始まり、エジプトで大事にされたネコの「飼い慣らし慣行 (taming events)」によって、ネコと人間との関係は深まった。

 さらに船乗り達の間で、船底のネズミ退治用として「ship's cats (船ネコ)」が大事にされると、その数は急速に増え、また世界中に広まった。
 Viking ports (バイキングの港) から、エジプト系のネコの DNAが発見されたことは、その伝搬の歴史を物語る。
 そして 14世紀、西トルコのネコに「gene mutation (遺伝子突然変異)」が起こり、「tabby cats (トラ猫)」が出現する。すると、今度は、その「斑点模様 (blotched markings)」の美しさが珍重され、数百年の間で、またたく間に世界中に広がった。

 19世紀になると、交配種が次々に現われる。毛がまったくない「Bambino (バンビーノ)」、全身が巻き毛 (curl coat) で覆われた「Cornish Rex (コーニッシュ・レックス)」までネコの種類も多様になった。

 Dr Greigl によると、ネコは家の中でゴロゴロし、怠けものように見えても、人間とはこの数千年間、「commensal relationship (片利共生関係)」にあって、十分に貢献してきたという。
                (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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