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ヒロシのWorld NEWS

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これで脳の病気も怖くない!:ついに特効薬が発見された (BBC-Health, April 20, 2017)

https://ichef.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/D411/production/_95698245_gettyimages-535164801.jpg

 「神経変性脳疾患 (neurodegenerative brain diseases)」とは、体の運動機能・制御に関わる脳の神経や脊髄 (spinal cord) の細胞が消失する病気だ。「Alzheimer's (アルツハイマー病)」、「Parkinson's (パーキンソン病)」、「multiple sclerosis (多発性硬化症)」、「Huntington's (ハンチン症)」、「prion disease (プリオン病)」、「dementia (認知症)」などが含まれる。

 一度、この部分の細胞が失われると、再生が難しいため、これらの病気の症状は破滅的 (devastating) だ。その原因はまだよく分かっていない。しかし、ウイルス説も有力。

 さて、人の体には病原体やウイルスに対する「自然防御システム」が備わっている。脳がウイルスに冒されると、どうなるか。それは次のように説明される。

"When a virus hijacks a brain cell it leads to a build-up of viral proteins."
"Cells respond by shutting down nearly all protein production in order to halt the virus's spread."
"Many neurodegenerative diseases involve the production of faulty proteins that activate the same defences, but with more severe consequences."
"The brain cells shut down production for so long that they eventually starve themselves to death."
"This process, repeated in neurons throughout the brain, can destroy movement, memory or even kill, depending on the disease."

[ ウイルスが脳の神経細胞内に侵入し、これをハイジャックすると、細胞内でウイルス・タンパク質を合成し、増殖を始める。]
[ 正常な細胞は、このウイルスの攻撃に対抗し、ウイルスの拡散を食い止めようとして、ほとんど全てのタンパク質合成を停止させてしまう。]
[ また、多くの神経変成疾患では、ウイルス防御を活性化させようと欠陥タンパク質の合成が進められるが、これはかえって正常な細胞を傷つけ、さらに深刻なダメージをもたらすことになる。]
[ 脳細胞が、タンパク質の合成を長期間停止させると、神経ネットワークが壊れ、最終的には死滅してしまう。] 
[ 脳の全域で、このプロセスが繰り返されると、病気によっては運動機能、記憶が破壊され、死に至ることもある。]

 これが神経変性脳疾患の発症メカニズムとすれば、その自然(免疫)防御システムをブロックすることによって、病気の進行を止めることができると考えられる。

 Leicester 大学「MRC Toxicology Unit」の Giovonna Mallucci 教授らの研究チームは、マウスを使った動物実験によって、抗うつ薬「trazodone (トラゾドン)」と抗がん剤「DBM (デベンゾルメタン)」の合剤 (compound) が、神経細胞の死滅をストップさせ、「prion disease (プリオン病) 始め多くの神経変成疾患に効果があることを突き止めた。

 今後、認知症患者を対象にした臨床試験 (human clinical trials) に取り組み、合剤の薬効が検証される予定だ。その結果が出るのは 2,3年後とか。
 なお、Mallucci 教授らの研究成果は医学雑誌「Brain」に発表された。

 認知症は言うに及ばず、不可解な脳の病気で苦しんでいる人は、世界中にたくさんいる。みんなが待ちに待った「wonder-drugs (特効薬)」が、一刻でも早く完成することを心から願いたい。
                  (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com