昨年のクリスマス前のこと、イングランド西部の「Shropshire (シュロップシャー)」で、古いピアノの中に「巧妙に隠されたへそくり (deliberately hidden hoard)」が発見された。
それは、誰かがしまい込んで忘れてしまうような中途半端なお金とは額が違っていた。ソブリン金貨と半ソブリン金貨が革袋にびっしり入っていたのだ。「人生が変わってしまうほどの金額 (life-changing sum of money)」だったという。現在のところ、発見された金貨の枚数は公表されていない。
オークション会社「Fellows & Son」の Ms Alexandra Whittake rによると、ソブリン金貨 1枚 (a gold sovereign) で £220、半ソブリン金貨で £113の価値がある。
" But, if one was particularly special, like if it had something wrong with it, or there were fewer minted that year, then it would be worth a lot more."
[ ただし、鋳造の際にミスがあった金貨、あるいは特定の年代に少しだけしか鋳造されなかった金貨となると、その価値はぐっと上がる。]
「senior coroner (埋蔵物上級調査官)」の Mr John Elleryが、金貨の隠されていた古いピアノの歴史について調べ上げている。
ピアノはロンドンの Broadwood & Sons 製で、1906年にイングランド南西部Essex の Saffron Walden に住む Messers Beavan and Mothersole に売られた。後に、同じ地域に住む一家が 1983年にこのピアノを購入し、その後 Shropshire に引っ越した。そして昨年、このピアノが一旦、別の人に渡される。しかし返却され、修理が始まったところで、金貨の発見に至った次第。
問題は、1906年から 1983年までのピアノの「行方 (whereabouts)」が不明な点だ。
もし、誰かが、後日こっそり抜き取ろうと、ひそかに金貨をピアノの中に隠匿したものであれば、宝物 (treasure) の発掘と同じ扱いを受け、「the property of the Crown (国家財産)」に帰属する。ただし、所有者が名乗り出るか、その相続人(heirs) が自分のものだと証明できる証拠を提示できれば、話は別だ。
なお、最終的な審査は 4月 20日に実施され、そこで結論が下される予定とか。
(写真は添付のBBC Newsから引用。)