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レタスが買えないって!:それなら野山で山菜摘みを(その2) (BBC-News, February 8, 2017)

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   Weeds (雑草) の語義を COD (12 ed) は
" A wild plant growing where it is not wanted and in competition with cultivated plants."
[ 生えて欲しくない場所に生えて、栽培植物と競合する草]

と定義する。
 「雑草のごとく」と形容されるように、その生命力はすさまじい。抜き取っても、抜き取っても、次々と生えてくる「しぶとさ (perseverance)」に、農家・園芸家はずっと泣かされてきた。
 しかし、ScotlandのMr Mark Williamsは、「野草 (wild plants)」、「雑草 (weeds) 」と言っても、その中には、食べて美味しい「wild food (自然食品)」があるという。

 Mr Williams のお薦めは、次の 6 種だ。

・Wild garlic: ラムソン
・Few-flowered leek: ニラネギ
・Hairy bittercress: ミチタネツケバナ
・Pink Purslane: ピンク・パースレーン
・Chickweed: コハコベ
・Watercress: クレソン

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1. Wild garlic: ラムソン
 落葉樹林 (deciduous woodland) や生け垣の日陰 (shady hedgerow) に群生する。しかし、山菜摘み (foraging) で大切なことは、植物の生育に配慮し (considerately)、食べる分だけ、それも必要な部分だけ摘み取ること。
 ラムソンはチーズと一緒に煮込むと、イタリア料理のペスト (pesto) ができあがる。

 ただし、毒草のスズラン (lily of the valley)、イヌサフラン (autumn crocus)、ラッパスイセン (daffodils)、スノードロップ (snowdrops)、マルシアルム (lord and ladies) などと葉っぱが似ているので、注意が必要だ。ラムソンは、その英語名のとおり、独特のニンニクの匂いがする。

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2. Few-flowered leek: ニラネギ
 ニラネギはスコットランド西部、イングランド北部でごく普通に見られる山菜。ラムソンよりも葉が細く、ニンニクの匂いがしない。このため、上述のスズランなどの毒草と間違えないように細心の注意が必要となる。見分けが難しいときは、花が咲くまで摘み取りを待つこと。
 ニラネギは生で食べても美味しいが、ペスト (pesto)、ハマス (hummus) にしても味は格別。

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3. Hairy bittercress: ミチタネツケバナ
  英語名を直訳すると「毛深く、苦いカラシナ」だ。
"Not very hairy or bitter, this little weed is loathed by gardeners."
[ しかし、そんなに毛もなく、苦くもない。この小さな雑草は、園芸家の嫌われもの。]

  湿地を好むが、とにかく土さえあれば、花壇の植え込み、植木鉢はもとより、どこにでも生えてくる。繁殖力も生命力も強く、一年中、目にする雑草。摘み取りは3月から8月が最適。サラダのスパイスにどうぞ。

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4. Pink Purslane: ピンク・パースレーン
 森の木陰や湿地 (dump)、川岸 (riverbanks)、生け垣などで一年中見られる野草。4月から 6月にかけて、淡いピンクか白い花が一面に咲く。花弁は 5枚。幅広の葉っぱは野趣溢れる (earthy) ビートの根 (beetroot) の香り (flavour) がする。サラダにすると春の息吹を届けてくれる。

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5. Chickweed: コハコベ
  日本では、春の七草として一つとして親しまれている山菜。この植物の生命力も強く、
"It's a common weed that can be found growing from cracks in the pavements,"
[ 舗道の割れ目からでも芽を出す、ごく一般的な雑草。]
 したがって、気をつけて探しさえすれば、草むら、庭、荒れ地 (waste ground)、山野で簡単に見つけることができる。汚染されていない、きれいな場所を選んで摘み取ることが肝心。七草粥のように食べても、サラダにしても美味しい。

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6. Watercress: クレソン
  清流の流れる浅瀬や水路 (ditches) で一年中採取できる植物。ただし、生食には注意が必要だ。家畜の寄生虫 (parasite) として知られる条虫の幼嚢胞(ようのうほう)が潜んでいることがある。このためスープやフラン (flan) の具として利用し、加熱して食べた方がいい。
 なお、クレソンは猛毒のドクゼリ (hemlock water-dropwort) と一緒に生えていることもある。ドクゼリは香りがなく、地下茎があるので見分けがつく。

                              (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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