機密 (secret) 扱いとして隔離された文書ほど、その中味を知りたくなるのが人情。
「The US Central Intelligence Agency, CIA (アメリカ中央情報局)」が秘匿する極秘文書の中に、アメリカ陸軍が進めた超能力研究計画「The Stargate programme (スターゲイト・プログラム)」や UFO に関する記録が含まれていることは、一般によく知られていた。
これまでもアメリカ政府は、世論の圧力に押されて1990年代の中頃から一部の機密・極秘文書を公開するようになったが、そのアクセスは極めて難しいものだったという。
なにしろ、文書を閲覧できるのは、メリーランド州にある「The National Archives (アメリカ国立文書記録管理局)」付属図書館に設置された 4 台の専用コンピュータに限られ、しかも閲覧時間は 9:00 - 16:30。
このため、CIA は機密文書の公開を求める団体から、もっと自由に閲覧できるようにと訴訟を起こされていた。また、ジャーナリスト Mr Mike Best は「crowd-funding」で資金を集めて指定された図書館に通いつめ、文書を入手してはそれを「social media」にアプロード (upload) し、CIA に圧力を掛けてきた。
今回、機密解除 (declassified) の対象となった文書は約 80万ファイル。総ページ数にしておよそ 1,300万ページに及ぶ。
その中には有名な超能力者 (psychic) Mr Uri Geller の「extrasensory perception(超感覚知覚)」に関する調査記録も含まれている。
"Memos detail how Mr Geller was able to partly replicate pictures drawn in another room with varying - but sometimes - accuracy, leading the researchers to write that he 'demonstrated his paranormal perceptual ability in a convincing and unambiguous manner.' "
[ 記録のメモには、ユリ・ゲラーが、本人とは別の部屋で描かれた絵を部分的であれ、再現する能力があること、ただし、ときに正確に描くこともあるが、その正確さにはムラが認められたと示され、このことから、研究者らが下した結論は、ユリ・ゲラーは本人の超常的な知覚能力を、説得力があり、疑問の余地のない方法で実演して見せたとある。]
さらに、これまで機密扱いとされてきた「UFO 目撃情報 (sighting)」に、「透明インクの作り方 (the recipes for invisible ink)」、数十万ページにのぼる数々の情報分析や科学研究開発記録も公開された。
なお、今回、機密解除された全文書は「CIA Library website」で閲覧できる。
(写真は添付のBBC Newsから引用。)