自分では気がつかない、体から発する臭いは他人にとって迷惑。にんにく (garlic) を食べると、翌朝になっても、吐く息には強烈な臭い (pungent scent) が残る。
"Keeping one's stench to a minimum is a common courtesy."
[ 口臭をできるだけ抑えるのが、エチケット。]
ある産婦人科医師の経験によると、にんにく大好きで、その臭いがプンプンするお母さんから生まれた赤ちゃんも、にんにく臭かった。
さらに、
"No amount of brushing your teeth will get out of it - the smell comes not from any garlic hanging around your mouth but from chemistry happening inside you."
[ どんなに歯ブラシで歯を磨いても、にんにくの臭いは消えない。その臭いは口の中にあるのではなくて、体の中の化学反応から発せられているのだ。]
にんにく臭の原因は、「allicin (アリシン)」を含む4種の硫黄化合物 (sulphur compounds)。
にんにくが消化されるときに、それらの硫黄化合物が血液中に取り込まれ、それが肺から喉を通って、口から強烈な臭い (obnoxious odor) となって吐き出される。
Ohio 州立大学の Ms Sheryl Baringer らは、このにんにくの口臭 (garlic breath) を消す方法について研究し、にんにくを食べた後で、レタス、ミント、リンゴのいずれかを食べると、口臭が消えることを突き止めた。なかでも、「rosmarinic acid (ロズマリン酸)」などの「phenolics (フェノール類)」を豊富に含有するミント (mint) が最も効果的であった。
その消臭プロセスは、硫黄化合物とフェノール類が酵素 (enzyme) の触媒作用を受けて化学反応し、臭い成分の「volatile molecules( 揮発性分子)」が消失するためと、説明される。
なお、口臭はやっかいだが、医学的には、重要な情報源でもある。
患者の吐く息 (exhaled breath)、血液 (blood)、尿 (urine) の臭い成分を分析することによって、肺ガン (lung cancer) や卵巣ガン (ovarian cancer)、脳障害 (brain damage)などの病気が診断できないか、研究されているという。
(写真は添付のBBC Newsから引用。)