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冬道に融けて消える3億円:北アイルランドの岩塩 (BBC-News, December 26, 2016)

http://ichef.bbci.co.uk/news/872/cpsprodpb/7CB8/production/_92982913_mine.jpg

 北アイルランド北東沿岸の County Antrim (アントリウム州) に Carrickfergus (カーリッックファーガス) という人口 3万人弱の小さな町がある。約 2億 2千万年前の「三畳起 (Triassic period)」、この町の地下で海水が岩盤に閉じ込められた。その後、数百万年にわたって海水の蒸発・結晶化が起こり、岩塩層ができた。
 現在「Irish Salt Mining」鉱山会社が、地下 400mから年間 50万トンの岩塩を採掘し、イギリス全土はもとより、アメリカ合衆国にまで販売しているという。

"The seam of salt now being mined stretches from County Antrim all the way across the north of England to north-east Europe and towards Russia."
[ 現在採掘されている岩塩層は、アントリウム州から遙か遠くのイングランド北部を過ぎて、ヨーロッパ北東部に至り、さらにロシアへと続く。]

 北アイルランドでは例年、冬になって、道路が凍結すると、岩塩を融雪剤として撒く。その量は年間 7万トンに達し、経費は £1m - £2m (約1.4~2.9億円)。しかし、これがないと、道路は危険な状態となり、とても高齢者 (elderly people) が外を歩けるものではない。

"Winter is the busiest season at the mine but 40 staff are based permanently underground drilling, cutting, blasting and crushing the rock salt before bringing it to the surface."
[ 冬は岩塩鉱山が最も忙しくなる季節。しかし、坑内作業員40名は、岩塩を地下から地上に掘り出すために、一年中、削岩、掘削、発破、破砕の作業に従事している。]

 冬が過ぎると岩塩の需要は少なくなるが、売れ残った分は、次年度の冬に備えて貯蔵される。
 北アイルランドの岩塩鉱山は、1965年に操業を開始して、今年で 51年目を迎えた。Carrickfergus の地下には、今後 25年間は十分に操業を続けるだけの岩塩が包蔵されているそうだ。
                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com