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 「くよくよ」は体に毒!:「病は気から」臨床大試験 (BBC-Health, November 4, 2016)

http://ichef.bbci.co.uk/news/950/cpsprodpb/2F98/production/_92248121_angina.jpg

 「病は気から (Fancy may kill or care.)」とは、随分と古いことわざ。くよくよと心配しても仕方がないが、人はつい「不安 (anxiety)」にとらわれがちだ。しかし、「病気のことばかり考えている (worried well)」と、本当に病気になってしまう。
 このことが医学的に実証された。ノルウェーの Dr Line Iden Berge らの研究グループが「Hordaland Health Study」を進め、その成果を「BMJ Open」に発表したのだ。

 それは、被験者 7,000人 (1955-1957生) を少なくとも 10年間追跡調査し、「health anxiety(健康不安)」と病気のとの関わりを明らかにするという大規模な臨床試験だった。調査では、被験者全員の健康、生活スタイル、教育レベルなどをアンケート形式で問うとともに、血液検査の他、体重・身長、血圧などを定期的に測定し、入院治療 (hospital treatment) の記録データも活用された。

"Health anxiety describes when people have a 'persistent preoccupation' with having or acquiring a serious illness, and seeking prompt medical advice, without any symptoms of an actual disease."
[ 健康不安とは、病気の症状がないにもかかわらず、重い病気に罹るのではと、常に気がかりになり、すぐにでも医師のアドバイスが欲しくなる心の状態。]

 なお、不安レベルは「Whiteley Index (ホワイトリー指数)」によって評価された。
 その結果、臨床試験中、WI 指数が高い被験者ほど、心臓病 (heart disease) の発症リスクが高く、被験者 7,000人のうち、心臓発作 (heart attack) あるいは急性狭心症 (bout of acute angina) を発症した人は 234人 (3.3%) であった。
 また、被験者の約 10%が「健康不安 (health anxiety)」を抱えていて、その人たちの心臓病の罹患率は、他の人に比べて 2倍も高かった。

"Anxiety and stress can trigger unhealthy habit, such as smoking or eating badly, which put you at greater risk of heat disease,"
[ 不安やストレスは、喫煙、暴食などと言った不健康な習慣の切っ掛けをつくってしまう。それは、さらに心臓病の発症リスクを高めることにつながる。]  

 しかし、現代人にとって、不安を切り離し、心静かに生きることは、なんと難しいことか。                                                        
              (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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