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ヒロシのWorld NEWS

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テレポーテーション(瞬間移動):SF「スタートレック」に近づく (BBC-Science & Environment, September 20, 2016)

http://ichef.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/30A2/production/_91305421_thinkstockphotos-509032839.jpg

 「teleportation (瞬間移動)」とは、空間を越えて、瞬時にどこにでも人間や物体を移動させる技術。その原理は「量子の絡み合い (quantum entanglement)」の現象にある。同時に発生した一対の量子 (光子、電子、亜原子粒子など) は、この宇宙において互いに絡み合いの関係にあり、片方の量子の状態が、瞬時にして対をなす量子に伝わる。したがって、ある物体の量子情報が素粒子レベルで微細に分析されるならば、そのデータをペアの「量子の絡み合い」を利用し、遠隔地に転送することが可能となる。

 この「量子の絡み合い」現象は、ペアの量子が互いにどんなに離れていても瞬時に成立するため、Einsteinの相対性理論に反し、「光より早いものが宇宙に存在する」ことになる。1940年代、Einsteinはこれを「不気味な遠隔作用(spooky action of a distance)」と呼び、頭を悩ませたという。

 ところが、このテレポーテーション。まだ初歩的な段階であるが、「量子インターネット(quantum internet)」に応用する案が提出されると、にわかに脚光を浴びるようになった。

 カナダ Calgary 大学の Dr Wolfgang Tittel らは、特殊なレーザー装置で発生させたペアの「photons (光子)」と「光回線 (optical fibre network)」を使って、8.2km以上離れた目的地へ、瞬時に量子情報を送ることに成功し、その結果を「Nature Photonics」に発表した。

 量子インターネットは次世代の「ultra-secure communications (超安全な情報伝達)」手段として各国で研究が進められている分野。

 しかし、量子物理学の世界が十分に解明されていないとあっては、人間をテレポートする日が来るのは、まだまだ、だいぶ先になりそうだ。

 

                (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com