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アップル・ヴィネガー(リンゴ酢):その秘薬で痩せる? (BBC-Mgazine, September 1, 2016)

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 イギリスには、何世紀にもわたって民間で愛用されてきた「医者いらず」がある。りんご酢 (apple cider vinegar) だ。
"Cider vinegar is made by mixing chopped-up apples with water and sugar, then allowing the mixture to ferment, turning some of it to acetic acid."

[ リンゴを刻んで、これに水と砂糖を混ぜて発酵させると、一部は酢酸に変わる。これがアップル・ヴィネガー (リンゴ酢)。]

 リンゴ酢は肥満 (obesity)、関節炎 (arthritis)、湿疹 (eczema) から 枝毛 (split ends) の予防にまで効くとされる。しかし、本当に、「科学的な信憑性 (scientific credibility)」があるのだろうか。BBC「Trust Me, I'm A Doctor」チームは、Aston 大学の Dr James Brown の協力を得て、調査に乗り出した。

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  一般に、ベーグル (bagel) などの「carob-rich meal (炭水化物の多い食品)」を食べると、「血糖値 (blood sugar levels)」が急激に上がる。そこで、実験に参加したボランテイアに、テーブル・スプーン (大さじ)  2 杯のリンゴ酢を、200mlのコップの水で薄めて、食事の前に飲んでもらい、90 分後に、血糖値を調べた。すると、リンゴ酢を飲まないで食事を摂ったときに比べて、血糖値は 13%も下がっていた。

 次に、同じようにして薄めたコップ 1 杯のリンゴ酢を、毎日朝晩 2 回、食事の前に飲んでもらい、実験を 2 ヶ月間続けた。その後、被験者の血液を調べたところ、血液中の中性脂肪の 1 つ「triglycerides (トリグリセリド)」が大幅に減少し、「total cholesterol levels (総コレステロール値)は 13%も下がった。
 このことは、リンゴ酢を飲むと、心臓発作 (heart attack) の発症リスクが、かなり抑えられることを意味するという。

 しかし、残念なことに、血液中の「C-reactive protein (C反応性タンパク)」を調べるCRP検査では、リンゴ酢を飲んでも、CRP値はわずかに下がる程度で、炎症性(inflammatory) の関節炎 (arthritis) や湿疹 (eczema) に対する効果は期待できないことがわかった。

 また、リンゴ酢を飲み続けた被験者には、体重が減ったようだという人もいたが、科学的な結論は、リンゴ酢に減量効果を望むのは無理。
 
"So, cider vinegar probably won't help anyone slim down, but it may help those who struggle with their blood sugar or cholesterol levels. Because it is acidic I would only drink it diluted or sue it sparingly in food."

[ 結局、リンゴ酢を飲んでも、減量にはつながらない。しかし、血糖値、コレステロールを気にしている方には効果があると言える。ただし、リンゴ酢が酢であるからには、これは酸性。私 (Mr Michael Mosley) は、これを薄めて飲むか、控えめに料理に使うことにしよう。]

 最後に、1 つだけ注意が必要だ。原文では、リンゴ酢を「飲む (drink) 」とする他に、「knock back」、「guzzle」、「gulp down」の動詞も使用する。いずれも「一気に飲み干す」の意だ。しかし、これは勧められない。リンゴ酢は薄めても、少しずつ飲まないと、咽(む)せてしまう。
                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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