フリーカメラマン (freelance photographer) の Mr Mike Newman は、イングランド南西部に突き出た Cornwall の「Long Rock」ビーチでサーフィンを楽しんでいたが、その浜辺には、丸いボールのような物体 (objects) が何千となく打ち上げられているのを目にした。
海洋学が専門の Plymouth 大学 Martin Atrill 教授によると、これは「sea potatoes (海のポテト)」。学名を「Echinocardium cordatum」と言い、和名は「オカメブンブク」と、おかしな名で呼ばれる「ウニ(sea urchins)」の仲間だ。
ところで、「urchin」の語源は、ハリネズミ (hedgehog) を意味するラテン語「hericius」。それに「sea」をつけて「sea urchin」とすれば、「ウニ」となる。
この「sea potatoes」は、これまで海岸を散策する行楽客 (holidaymakers) から「毒があるでは」との問い合わせの多い、人騒がせなウニだという。大きさはテニスボール・サイズで、短くて細いたくさんのトゲ (spines) で武装している。しかし、もちろん「毒の心配はない」。子ども達にとっては「fun to play with(これで遊ぶとおもしろい)」。大人には、「It's funny.(奇妙な海の生物)」。
すでにお気づきのように、原文の題名につけた、意味ありげな「'funny'」」は「paronomasia (掛詞)」として使われている。
しかし、これは実に「funny」。
国語学者の大野晋氏によると、日本語の「をかし」、「おかしい」にも、大別して 2つの意味があるという。マイナス面の「変だ」とプラス面の「おもしろい」の 2 面性をもった言葉なのだ。英語の「funny」と日本語の「おかしい」は、その点で共通している。極めて「weird」だ。
さて、浜辺一面にウニが敷き詰められていた謎解きは、次のように説明される。
"Prof Atrill, from Plymouth university, said mass strandings of sea potatoes were 'not unusual', particularly because they aggregated for breeding, meaning many could wash op together when caught out by a storm."
[ プリマス大学のAtrill教授によると、「オカメブンブク」ウニが浜辺に大量に打ち上げられるのは、珍しいことではない。繁殖を迎えて集団で海底に生息していることが、その第 1 の原因であり、このため、嵐に遭うと、皆一斉に陸に押し上げられてしまうのだ。]
(写真は添付のBBC Newsから引用。)