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巨人の国のベンチ?:子どもの頃にタイム・スリップ (BBC-Magazine, August 5, 2016)

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 ベンチがあると楽しい。ベンチに座って景色を眺める。吹き抜ける風の音や、小鳥の声に耳を傾ける。あるいは友達と一緒に座って、おしゃべりを楽しむ。どれもが、人生の余裕の一時だ。 
 
 Mr Chris Bangle はアメリカ生まれ。ドイツ BMW 社で自動車のデザイン・チーフとして 17年間働いた。しかし、ある日、その仕事に飽き飽きして会社を辞め、2009年、ドイツからイタリアの小さな村「Clavesana (クラヴェザーナ)」に移り住んだ。

 その地で、デザイナーとしての本領を発揮したのが、ベンチ作り。それも並みのベンチではない。大人が座っても、足が地に着かないほど巨大なベンチだ。
 Bangle 氏がこれまでに手がけたベンチは 19台。そのほとんどは、イタリア北西部「Piedmont (ピエモンテ州)」の丘陵地帯「Langhe (ランゲ)」に設置された。いずれも、息をのむほど美しい眺めで、誰もが自由に座れる場所に、民間資金 (privately financed) によって作られたものだ。

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 Bangle 氏がデザインした巨大なベンチに座ると、自分が周囲の景色に溶け込み、ほんのちっぽけな存在に見えてくる。また、気の合った仲間と座って、足を宙に浮かせていると、時間は逆戻りし、そこに座っているのは、子どもの頃の自分だ。なにしろ、ベンチは大きい。ベンチの上に立って、遠くを眺めつつ、ビール片手に「Cheers (乾杯!)」と叫ぶのも最高とか。

 その1つの、空色 (pale blue) の巨大なベンチは、「truffles (トリュフ)」の町 Alba (アルバ) の「The Italian League of the Deaf」が資金を提供して作られたもの。耳の不自由な仲間 40人にとって、変え替えのない community (交流の場)だ。みんなでベンチの下に、思い思いの色のペンキを塗ったそうだ。

"When you sit on one, legs dangling beneath you, you feel like a child again and experience the wonders of the world around you with a fresh prospective - that, anyway, is Bangle's intention."

[ どれか1つのベンチに、足をブラブラさせて座ると、子どもに返ったような気分になる。さらに、心には新たな希望がわき上がる。それは信じられないような世界だ。いずれにせよ、Bangle 氏のねらいどおり。]

To Mr Chris Bangle, Cheers! (Bangle氏に、乾杯!)

 

                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com