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古代ローマの埋蔵金:誰が、何のために埋めたか? (BBC-News, July 25, 2016)

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 「埋蔵金 (hoard)」と聞くと、なにやら胸が騒ぐ。俗人の業と、あきらめるしかない。

 さて、その昔、1700年以上も前のことだ。イングランドが Britannica (ブリタニカ)と呼ばれていた時代、その北部のYorkshire (ヨークシャー州) は、ローマ帝国の支配下に置かれ、ラテン語を話す古代ローマ人が York の市中を闊歩していた。
 当時、流通していた硬貨には、「Constantius Chlorus (コンスタンティウス・クロルス)」や、その息子の「Constantin the Great (コンスタンティヌス 1 世)」の肖像が、刻まれていた。

 今でも、Yorkshire の東部は、なだらかな丘 (hills) と原野 (wolds) が広がる。その原野にたたずむ小さな村「Wold Newton」の近くで、古代ローマ埋蔵金が、地下に埋められた「陶製の壺 (ceramic vase)」から発見された。2014 年のことだ。

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 壺の中には、直径約 3 cmもある大型の「ローマ銅貨 (nummi)」1,857枚が、ビッシリと詰まっていた。

"At the time of burial, the hoard  was worth the equivalent of a legionary's annual salary, three years for a carpenter or six years for a farm labourer, it could buy 700 chickens, 2,000 of the finest fishes or 11,000 pines of beer."

[ この埋蔵金が埋められた 4 世紀の時代、壺いっぱいの銅貨は、ローマ軍兵士の 1 年分の給料に相当し、大工は 3 年間、農場労働者は 6 年間、それぞれ働いて手にできる報酬だった。これだけのお金があれば、ニワトリ 700羽か新鮮な魚 2,000匹が買えたし、ビールにするとパインジョッキで 11,000 杯も飲めた。]

 ただし、誰が、何のために、埋蔵金を壺に入れて地下に埋めたかは不明だ。
 なお、西暦 306年(306AD)、Constantius Chlorus は、ローマから遠く離れた、この地Yorkでその生涯を終えた。

 Yorkshire Museum (ヨークシャー博物館) は、銅貨の一部を 10 月まで展示し、出土した埋蔵金を全て買い取るため、目下、「資金集め (raising the funds)」に懸命だ。目標額は £44,200 (約 610万円) とか。
                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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