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遺伝子検査:安心、確実、低コストなガン(癌)対策 (BBC-Health, July 13, 2016)

http://ichef-1.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/17BBF/production/_90351279_m8500233-coloured_sem_of_clear_cell_adenocarcinoma_of_ovary-spl.jpg

 かって、世の中で恐ろしいものは、「地震、かみなり、火事、おやじ」と言われた。しかし現在、少なくとも、雷・火事よりも怖いものの 1 つは、「ガン (cancers)」だろう。
 国立ガン研究センターが 7月 15日に発表した「ガン統計」によると、ついに、ガン罹患者数(予測)が 100万人を超えた。

 ガンは「遺伝子変異 (genetic mutation)」に関連していることが知られている。とくに、卵巣ガ ン(ovarian cancer) は遺伝子 BRCA (Breast Cancer Susceptibility Gene) に異常があると、ガン発症率が高くなる。
 イギリスでは毎年診断される卵巣ガン 7,100人の内、15%に「遺伝子変異」が見つかっている。

 したがって、この遺伝子変異を早期に発見し、「化学療法薬 (chemotherapy drugs)」として薬効の優れた「PARP (薬理学的抑制剤)」で治療することが可能となる。
  さらに、患者の家族には、同種の卵巣ガン、乳がん (breast cancer)、前立腺ガン(prostate cancer) の発症リスクが高いことを告げる、注意情報となる。

 「英国ガン研究所 (The Institute of Cancer Research, ICR)」の Nazneen Rahman教授らの研究チームは、これまでの遺伝子検査を格段に簡素化して、より迅速に、安価に実施できる方法を確立し、これを臨床試験 (trials) によって確かめたという。その成果は「Science Reports」に発表された。

 新たに ICRで開発された遺伝子検査を採用すると、イギリスの「国民医療サービスNHS」は年間 £2.6 m ( 約 3.7億円) の経費削減となり、ガン患者の死亡率の低下にもつながる。まさに、政府と患者のどちらにも Happy な「win-win」が達成されることになる、と Rahman 教授は指摘する。
 
                  (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com