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浜辺の歌:汚れたビーチに似合わない!

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 「明日(あす)のことを言えば、鬼が笑う」。では、「100年前のことを言えば、鬼は吹き出す」のだろうか。
 その 100年前の 1916年は明治 49年に当たる。当時、日本は貧しく、しかし、慎ましく生活していた。すべての身の回りの物は、「もったいない」と大事にされた時代である。
 日本の至る所の漁村では、魚が豊富にとれた。皆、海の神に感謝し、海や浜辺を汚すなどは、もってのほかであった。

 それから 100年が過ぎた。今年も梅雨が明けたら、海水浴が楽しめる。しかし、近頃の浜辺 (beaches) はずいぶんと汚れ、ときに医療廃棄物や化学薬品の容器まで打ち上げられるようになった。海水浴シーズン間近になると、その清掃に関係者が必死にならざるを得なくなっていることは、あまり知られていない。

 浜辺のゴミ事情はイギリスの Wales も同様のようだ。Wales の「The Marin Conservation Society, MCS (海洋保護協会)」が、とくに問題視するのは、「plastic litter (プラスチック・ゴミ)」。

"Plastic left on beaches has a detrimental effect on tourism and wildlife."
"During June, the MCS set the 'plastic challenge' asking people to resist buying foods wrapped in plastic."
[ 浜辺にうち捨てられたプラスチックは、観光客にも野生生物にも有害だ。]
[ 海洋保護協会MCSは、6 月をプラスチック・チャレンジ月間と位置づけ、一般の人に、プラスチックで包装された食品を購入しないように呼びかける。]

 一度、海に放り出されたプラスチック類は、やがて微細な「microscopic dust (マイクロ・ダスト)」に砕けて、魚や鳥の体内に取り込まれ、それを人間が食べる「food chain(食物連鎖)」に陥る。

 MCS は、プラスチック容器 (plastic containers) に課税 (levy) し、紙製のパッケージを奨励するようにと、目下、Wales 政府に要請中だ。

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 清潔さ、便利さ、それに利潤を追い求める一方で、ゴミや自然は誰かが片付け、管理してくれるものと、たかを括ってはいないか。考えてみる必要があるだろう。汚れた浜辺からは、歌も詩も生まれない。 
                                (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com