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お月さまに水がたくさん!:43億年前の小惑星の衝突

 

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 水 (water) は水でも、色々ある。

"It's not pools of water, it's not lakes of water, it's not frozen of water. When we're talking about interior - or magmatic - water, we're talking about water that is locked up in minerals."

[ それはプールの水でも、湖の水でもない。氷でもない。科学者たちが惑星内部、すなわちマグマの水と言えば、それは鉱物に閉じ込められた水のこと。]

 アポロ計画で月面から持ち帰った岩石には、水が含まれていた。月には水があったのだ。その含水率は10~300ppm (0.001- 0.03%)。すなわち 1m3の岩石に最大300ccの水が含まれていた。

 さて、その水はどこから来たのか? この疑問に答える研究論文が科学雑誌「Nature Communications」に発表された。
 イギリス Open大学の Dr Jessica Barnes らは、これまでの「月の岩石サンプルに関する膨大な調査結果」を精査し、1つの結論に達する。
 今から 43億から 45億年前の、月が誕生して間もない、まだドロドロの溶融状態(molten moon) にあった頃、多量の水と有機分子 (organic molecules) を含んだ小惑星(asteroids) が、月の表面に降り注いだというのだ。

太陽系の初期段階では、惑星全体の運動が不安定だった。とくに木星 (Jupiter) およびその外側を周回する惑星の不安定な運動によって、小惑星帯 (asteroid belt) が攪乱され、混沌とした状態に陥っては、太陽系内でたくさんの物体が無秩序に飛び回った。

 月の表面に容赦ない衝突を繰り返した小惑星は、そのマグマ深くまで潜り込んだ。やがて月が冷え固まり、地殻が形成されるにつれて、小惑星の水は月の内部に閉じ込められた。
 その後、火山活動 (volcanic activity) でマグマが地表に吹き上げられ、時が経った。そして、アポロ宇宙飛行士が、それを拾い上げたのだ。

http://ichef.bbci.co.uk/news/624/cpsprodpb/8272/production/_89849333_c0122020-allende_meteorite_specimen-spl.jpg

 今なお、小惑星から地球にたどり着く「carbonaceous chondrite meteorites (炭素質コンドライト隕石)」は、結晶内に水を含んでいることが知られている。

           (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com