「Stone circles」は、イギリスの巨大な「Stonehenge (ストーンヘンジ)」が有名だが、日本でも環状列石と呼ばれる石柱の並びが、関東以北の群馬、秋田、青森、北海道などで発見されている。
さて、その最古版の「Stone rings」が、フランス南西部の「Aveyon (アヴェヨン)川」に近い「Bruniquel Cave (ブルニケル洞窟)」で発見された。今から 175,000 年前、ネアンデルタール人 (Neanderthals) が、洞窟の入り口から 336 mも奥に入った鍾乳洞内で入念に作り上げていた。
"The structures were made from hundreds of stalagmites, the mineral deposits which rise from the floors of caves,"
[ 建造物は石筍を何百個も並べて造られていた。その石筍は、鍾乳洞の床にタケノコ状に積み上がった鉱物の方解石。]
しかも、全て、高さが 40 cmにそろえられ、大小2つの楕円形ストーンサークルが慎重に配置されていた。光の届かない暗い鍾乳洞の中で、ストーンサークルを造る「project (プロジェクト)」を遂行するためには、火を起こし、仲間と共同で作業を進める必要があったと考えられている。
ネアンデルタール人がこのストーンサークルの制作に勤(いそし)んだ 175,000 年前は、気温が低くて寒く、「洞窟の奥 (The recesses of the cave)は、おそらく、寒さを凌ぐ恰好の場でったに違いない。
しかし、「ロンドン自然史博物館 (London's Natural History Museum)」のChris Stringer教授によると、
"If there is still buried debris from occupation, it would help us to determine whether this was a functional refuge or shelter, perhaps roofed using wood and skins, or something which had more symbolic or ritual significance."
[ (当時の生活を裏付ける)何らかの破片がその地中から発見されるなら、それが手がかりとなって、ストーンサークルは、機能的な避難場所あるいはシェルターとして、天井を木材や毛皮などで覆い、利用されたのか、それとも、もっと象徴的あるいは宗教的な意味合いを持つものだったのかが明らかになるはずだ。]
(写真は添付のBBC Newsから引用)