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チーズ・ソーセージ:こっちが「麻薬探知犬」だってお好き (BBC-News, April 14, 2016)

http://ichef-1.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/BFB0/production/_89227094_thinkstock.jpg

 イギリスの北西部にある「Manchester Airport」と言えば、ロンドンの「Heathrow」、「Gatwick」の 2 大空港に次ぐ、イギリスで 3 番目に大きな国際空港。年間利用客数は 2,310 万人 (2015年) にのぼる。その利用客が持ち込む全ての荷物の検査を一手に引き受けるのは、空港専属の、6 匹の「麻薬探知犬 (sniffer dogs)」と検査官(inspectors)。

 ところが、どうしたことか、2014 年 11月 ~ 2015 年 6月の 6ヶ月間、最大危険レベルに分類される「Class A」の薬物が、全く検知されていないことが明らかになった。
 この度、国境警備 (Border Force) が「効率的かつ効果的 (efficiently and effectively)」に実施されているかについて調査が行なわれ、その調査報告が公表されたのだ。

 空港の検査官にとって最重要任務 (very high priority) の一つは、Class A に含まれるHeroin, Cocaine, Ecstasy, LSD 等の薬物の流入を水際でくい止めること。
 麻薬探知犬は、確かに、薬物の他にも「不法な野生動物食品 (illegal animal products)」を嗅ぎ分けるように訓練されているものの、バッグの中に行楽客(holidaymakers) が入れた「ごく少量のチーズやソーセージ」だけが、常に気になって仕方がない探知犬もいるようだ。

 正式な検査・許可を受けないで「野生動物の肉 (bush-meat)」あるいは「チーズ・ソーセージ」を不法に国内に持ち込むことは、公衆衛生上、大なり小なりのリスクがある、と検査官は主張する。
 それは、そうだろうが、麻薬探知犬が、「リスク小 (minimal risk)」の「チーズ・ソーセージ」だけを嗅ぎ分けて、職務の本命とする、「極めて高い脅威 (considerable threat)」を与える薬物の発見がおろそかになっていては、批判が出てくるのは当然だ。

 なお、Manchester 空港は英国内務省 (The Home Office) の管轄。空港には 6 匹の麻薬探知犬のために新築の犬舎 (new kennels) も設置されている。彼らの検査に頼るためには、年間£1.25m (約1.9億円) の経費が必要とか。

 内務省が認めているように、今、

"Improvements need to be made."
[ 改善が求められている。]
                            (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com