タバコには「冷たい七面鳥」:きっぱりと断ち切る (BBC-Health, March 15, 2016)
人には、なかなか、そこから逃れないものがある。チョコレートにコーヒー、エクレアにだんごは、まだ良い方だ。酒、タバコ、パチンコ、ギャンブルとなったら、これはもう「中毒 (addiction)」だ。中毒になったものを断ち切るためには、よほどの覚悟がいる。
差し当たって、タバコを止めるにはどうすれば良いか。
Oxford 大学の Dr Nicola Lindson-Hawley らは、英国心臓基金 (The British Heart Foundation) の支援とイギリス人ボランティア約 700 人の協力を得て、「タバコを止める方法」に関する実験を行なった。
参加者 (participants) をランダムに 2 つのグループに分けて、一方のグループには「きっぱりとタバコを断ち切ってもらい、別のグループには、徐々にタバコの本数を減らしてもらった。
実験期間は 6ヶ月。もちろん、この間、参加者には希望に応じて専門家のアドバイスやサポート、ニコチンパッチ、ニコチンガム、マウススプレィなどが受けられるようにした。
やがて、実験開始から 6ヶ月が過ぎた。禁煙に成功した人の割合は次のとおり。
・Abrupt-cession group (突然に断ち切ったグループ): 22%
・Gradual-cession group (徐々に禁煙したグループ): 15.5%
Dr Lindson-Hawleyによると、タバコの本数を減らす (cut down) のは、なかなか難しいもの。禁煙の成功率の高い方法は、
・picking a convenient date to quit (適切な禁煙開始日を決め)
・sticking to the 'not a drag' rule (その日から、一服たりとも吸わないことに徹する)
この記事の英文タイトル中に現われた「cold turkey」とは、直訳すると「冷たくなった七面鳥の肌」。しかし、これは、恐怖や寒さでブルッと震えたときに、誰にでも起こる「鳥肌 (goose-flesh)」から転じた「言い回し (phrase)」。薬物 (drugs) やアルコールを「きっぱりと断ち切る」という意味で使われる。
(写真は添付のBBC Newsから引用)