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手術をしようとしたら、ガンが消えていた:夢ではなかった! (BBC-Health, March 10, 2016)

http://ichef-1.bbci.co.uk/news/904/cpsprodpb/66B9/production/_88679262_c0269993-breast_cancer,_mri_scan-spl.jpg

 ガン治療に「劇的 (dramatically)」な進展があった。
 誰も、「治療薬 (drugs)」がそれ程の効果を発揮しようとは、思いもしなかった。ある日、外科医 (surgeons)が手術をしようとしたら、ガンは跡形もなく消えていた。
 
 ガン患者にとっては、夢のような本当の話が、臨床試験の結果として、「ヨーロッパ乳がん学会 (The European Breast Cancer Conference)」で発表された。イギリス「The Institute of Cancer Research (ガン研究所)」の Judith Bliss 教授らの研究チームが、Manchester の NHS病院で、乳がん患者 257 名に対して実施した「薬物治療 (drugs therapy)」が注目されている。
 治療前の腫瘍の大きさは 1-3 cmと、乳がんが進行していたが、2 種の抗がん剤「ラパチニブ (lapatinib)」と「トラスツズマブ (trastuzumab)」を組み合わせて処方したところ、わずか 11 日間で、被験者に衝撃的な効 果(striking results) が現われた。

・被験者11%: 完全にガン腫瘍が消えた (diapeared entirely)
・被験者17%: 腫瘍の大きさが5mm以下になった (smaller than 5mm)

 トラスツズマブ (trastuzumab) は、商品名「ハーセプチン (Herceptin)」として一般に知られた抗がん剤だ。乳がん (breast cancers)は、HER2タンパクによってその増殖が加速されるが、どちらの抗がん剤も、このHER2 を攻撃する性質がある。「ラパチニブ(lapatinib)」がガン細胞の表面に働き、「ハーセプチン (Herceptin)」はガン細胞内に侵入して、HER2 の機能を麻痺させる。                                         、

 なお、乳がんの中でも、「HER2 positive tumours (HER2 ポジティブ腫瘍)」は再発(relapse) のリスクが高く、質(たち)が悪い。さらに、一口に乳がんと言っても、少なくとも 10 種のパタンが存在し、その原因も、生存率 (life expectancy) も違うため、患者ごとに違った治療法、すなわち「患者の症状に合わせた最適な治療 (tailored cancer care)」が求められている。

 今回のような抗がん剤を組み合わせた治療法が進むならば、ガン患者にとって、苦痛で「苛酷な化学療法 (grueling chemotherapy)」が不要になるのではないか、と関係者は期待を寄せる。                                                          
                                   (写真は添付のBBC Newsから引用)
                     

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