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カプセルコーヒーが好き?:使い捨てカプセルに批判も (BBC-Magazine, February 19, 2016)

http://ichef.bbci.co.uk/news/872/cpsprodpb/652F/production/_88330952_brown.jpg

 コーヒーはどこの国でも人気だ。世界中で毎日 20億杯のコーヒーが飲まれている。
 しかし、コーヒーにもインスタント、缶コーヒー、ドリップ式など、そのタイプも様々。中でも、本格的なコーヒーの風味をいつでも手軽に楽しめることが幸いし、最近、めざましい勢いで普及しているのが、「カプセルコーヒー(coffee pods)」。

 西ヨーロッパのコーヒー市場の規模は €18 bn (£13.9 bn)、日本円で約 2兆 2,000 億円となる。現在、カプセルコーヒーはその市場の 1/3 を占めるまでになった。コーヒー全体の売り上げは毎年 1.6 %の上昇で伸び続けているが、カプセルコーヒーは別格で、年 9 %の伸びだ。
 昨年の 2015 年、イギリスにおけるカプセルコーヒーの売上高 (sales)は£112 m (約179 億円)。これは 2014 年に比べて 33% も上昇したことを示す。この勢いが続くと、2020 年には、カプセルコーヒーの需要は現在の 3 倍に膨れあがるものと予想されている。

"It allows a consumer to stock their pantry with enough variety to satisfy a family or social gathering , and always have something new to try. Some people get bored drinking the same coffee day after day."

[ このカプセルコーヒーは食器棚にしまっておけるし、家族や懇親会でも色んなコーヒーの味が楽しめて、いつも新しい味を試してみることもできるよ。毎日毎日、同じ味のコーヒーを飲むなんて、飽きあきさ、と言う人もいるよ。]

 さて、カプセルコーヒーを発明したのは、スイスの Nespresso社従業員 Eric Favre氏。今からちょうど 40 年前の1 976 年のことだ。その後、Bosh、Nescafe、Phillipsの各社がこのカプセルコーヒーの販売に乗り出し、今では Nespresso を含めた 4 社で、業界市場を席巻する。

 ところが、ここに至って、カプセルコーヒーのメーカー側に「重大な問題 (serious problem)」が突きつけられた。コーヒー抽出機の下に残って、捨てられるカプセルが、環境問題として浮上したのだ。カプセルの材質はメーカーによって異なり、アルミニウム、プラスチック、デンプン (starch)、ポリ乳酸 (polylactic acid)、バイオポリマー (biopolymer) など様々だ。
 コーヒーを飲み終えた後の、空(から)になったカプセルをどのように回収し、リサイクル処理するのか。コーヒーメーカーは、真剣に取り組まざるを得なくなったのだ。

 今年1月、ドイツ「Humburg」市が決定的な鉄槌(てっつい)を下した。『市の管理する公共ビル内でカプセルコーヒーは禁止。「税金 (taxpayers' money)」で購入すべきものではない。』
 市の報告書には次の記述が認められるという。

"These portion packs cause unnecessary resource consumption and waste generation, and often contain polluting aluminum."
[ 一杯分ごとにパックされたカプセルコーヒーは、資源のむだであり、ゴミを排出し、その多くはアルミの飛散汚染につながる。]

 確かに、もっともな理屈 (logic)。しかし、人の「嗜好」に関わる問題は、多面的に熟慮する必要がありそうだ。
                                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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