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紅茶と珈琲(コーヒー):その効能の違いは? (BBC-Future, January 15, 2016)

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 「There's no accounting for taste. (人の好みは千差万別。」中でも、お茶の好みには、人それぞれの思いがあり、「ひいき (favour)」が入る。お茶と言えば、緑茶に烏龍茶、ジャスミンッティーや紅茶に加えて各種のハーブティーがある。
  一方、一口にコーヒーと言っても、アメリカンにエスプレッソ (espressos)、カプチーノ (cappuccinos) にカフェラテ (caffee lattes) 等々、その種類もまた多い。

  ここでは、イギリスの話題。ひとまず、大ざっぱに紅茶とコーヒーの違いということにする。以下は、科学的な「根拠 (evidence」に基づいて、BBC-Future が両者の違いについてまとめた結果だ。

1.朝のお目覚め効果 (The wake-up call)
 コーヒー、紅茶のどちらも、朝の1杯は気分を爽やかにしてくれる。その1杯に含まれる「興奮作用のあるカフェイン (stimulant caffeine)」の量は、コーヒーが 80ー115 mmgで、紅茶が 40 mg。断然、コーヒーの方が含有量が多い。しかし、臨床試験の結果によると、不思議にも、「目覚め (alert)」の効果に差はない。
 どうやら、紅茶を飲んで気分スッキリの感覚は、カフェインだけによるものではなく、子ども時代からなじんできた紅茶の風味と香り、そして個人の嗜好や思い入れなどが関与していると考えられる。

2. 熟睡度 (Sleep quality)
  コーヒーと紅茶のどちらの1杯を飲んでも、その日一日、「注意力 (attention)」を持続させてくれる効果は同じ。ところが、夜となると、話しは別だ。

"The biggest differences between coffee and tea may emerge once your head hits the pillow."
[ ベッドに入って、枕に頭を付けたら、その差は歴然。]
 コーヒーに含まれるカフェインの覚醒作用が強すぎて、眠れなくなる。

3.歯の汚れ (Tooth staining)
 赤ワインを飲んだときも、そうだが、コーヒー、紅茶を飲むと、白い歯に色が付く。
 とくに、紅茶に含まれる「天然色素 (natural pigments)」が歯に付着する。さらに、マウスウオッシュ (mouthwash) を日常使用していると、その液体中の「殺菌剤クロルヘキシジン (antiseptic chlorhexidine)」が色素微粒子と結合するため、注意が必要だ。

4.心を鎮める効果 (A balm for troubled souls...)
"In England, it's common to give 'tea and sympathy' to a distressed friend - the idea being that a cup of Earl Grey is medicine for troubled minds."

[ イギリスでは、心病める友に対しては紅茶を勧め、次に話しを聴いて共感するのが一般的だ。これは、1 杯のアールグレイ紅茶が悩める心に薬として働く、と考えられているからだ。]
 実際、1 日に 3 杯の紅茶を飲む人は、全く飲まない人に比べて、「うつ病(depression)」の発症リスクが 37%も少ないとする研究報告もある。

  これに対して、コーヒーには一般にこのような「効能(reputation)」が望めない。逆に、神経を「苛立たせる (jangling)」とする報告もある。
 しかし、被験者 30 万人の医療データを解析した最近の「メタ分析 (meta-analysis)」の結果によると、「心の病で長期間悩んでいる(long-term mental health problems)人にとっては、1 日 1 杯のコーヒーがうつ病の発症リスクを約 8 %も下げるそうだ。

5.薬効(... and a balm for bodies)
  コーヒー、紅茶のどちらでも、1 日数杯飲むと、「糖尿病 (diabetes)」の発症リスクを約 5ー40 % も抑えられるとする研究報告がある。(ただし、予備的な疫学研究の結果であり、さらなる研究が必要。)
 さらに、コーヒー、紅茶は、心臓病の予防にプラスの効果が期待できるとされ、とくに、紅茶には、わずかながらもガン (cancers) の進行をくい止める働きが認められるという。
 つまり、コーヒー、紅茶のどちらも、過度に飲み過ぎなければ、「万能薬 (health-giving elixir)」だ。

 さて、ここで暫時休憩。至福の1杯は、どっちにしようか。

                                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com