人間は、周りのみんなが悲しんでいるときには悲しみ、逆に、皆が愉快に笑っている場所では、ひとりでに (automatically) に笑ってしまう。これが「共感 (empathy)」と呼ばれるものだ。チンパンジーやオランウータンなどの「霊長類 (primates)」も、同様のしぐさをすることが知られている。仲間との絆を深めるためには欠かせない「行動(behavior)」なのだ。
ところが、イタリア Pisa 大学の研究者によると、イヌにも仲間のイヌの感情を読み取り、その感情を分かち合う行動が認められるという。なお、詳細な研究内容は科学雑誌「The Royal Society Open Science」に発表された。
イヌは仲間の「顔の表情 (facial expressions)」や「体の動き (body movements)」から、その感情を判断し、無意識的に (involuntarily)、自然に (automatically)、瞬時に (in a split-second)、共感の感情を相手に示すことができるという。
例えば、互いにふざけているときには、次の動作をよく見せる。
・Crouching or "bowing down on its front legs
[ 地面にうずくまったり、前足を出して、その上にあごを乗せる。]
・Relaxing its mouth to reveal some of its teeth
[ 口をわずかに開け、歯が少し見えるようにする。]
"Dogs are known to be able to respond to human emotions, such as copying a yawn, suggesting they show some basic aspects of empathy."
"Ths capacity may have evolved in dogs as they were domesticated or could have been presented in the wild ancestors of canines."
[ イヌが飼い主のあくびにつられてあくびするように、イヌには、人間の感情に反応する能力があることはよく知られていることだ。]
[ この共感の能力は、イヌが家畜化する過程で進化した可能性もあるが、イヌ科動物の野生の先祖に、そもそも存在していたのかも知れない。]
とにかく、ほとんどのイヌは、飼い主の悲しみやうれしさを共有できて、裏切らず、信頼できる「仲間 (companions)」であることだけは、まちがいない。何と、人間(humans) とは違うことか。
(写真は添付のBBC Newsから引用)