「アメリカ疾病(しっぺい)予防管理センター(The Center for Disease Control and Prevention)」が、アメリカ在住の成人5,000人を対象にして、「肥満度 (degree of obesity)」を調べ、その最新報告を発表した。
この報告書によると、アメリカ(US)では1980年代に「肥満率 (obesity rate)」が急激に増加したが、その後2004年までは、32%程度の値で横ばいになっていた。
ところが、昨年度 (2013-2014) の統計では、肥満率が、前年度比で32%も増加した。
これまで、オバマ大統領夫人「Ms Michelle Obama」が先頭にたって、全国的な肥満撲滅キャンペーン「Let's Move」を繰り広げて来たはずなのに、これはどうしたことか。
American大学の Stacey Snelling 教授は、ずばり、「実効性のない健康食の勧め(campaigns losing their effectiveness)」が裏目にでた、と述べる。「フライドポテトやジュースはほどほどに」程度の「肥満対策」に頼っていては、その効果が知れている。大半のアメリカ人にとって、そんなキャンペーは「どうでもいいこと(losing attention)」なのだ。
確かに、この数年、「炭酸飲料 (fizzing drinks)」も以前に比べて飲まれなくなったし、ファーストフード・チェーン店も「健康に配慮したメニュー (healthier menus)」を提供するようにはなった。
また、一部の企業には、モニターを見ながら歩行運動ができる「トレッドミル・ディスク (treadmill desks)」等を社内に導入し、従業員の健康に気を配るようにもなった。
しかし、健康に対する、このような大人の取り組みは、ごくごく限られたもので、大幅 (dramatically)に生活習慣を変えるものでは、なかったのだ。
全ては、データが語るとおりだ。
非ヒスパニック系の黒人女性の肥満率は57%にのぼる。また、ヒスパニック系、ヒスパニック系白人のいずれの女性も、男性より肥満率が高い。
アメリカで、人種の違いによって、肥満率に差が現われるのは、「社会経済学的な力(Socio-ecomic forces)」が働いているせいだ、と記事は結ぶ。
(写真は添付のBBC Newsから引用)