人や草花の名前を覚えたり、漢字や英単語を知って使いこなすことは、結構やっかいなものだ。「うつ病 (depression)」の「鬱」など、その漢字が内蔵する物語を知らないと、とても覚えられない。ましてや、長い文章や、公式、試験範囲の内容などを記憶するとなると、相当の覚悟がいる。
しかし、ここに極意がある。
"All it requires a few seconds of your time and a bit of imagination."
Sussex大学の心理学者 Dr Chris Bird は、「人間の記憶力が飛躍的に高まる」この秘訣を、実験によって確かめた。
実験に参加する学生を2グループに分け、一方のグループには、ビデオの鑑賞後に、40秒間、その内容を心の中で反復してもらい、これを記憶するように指導した。また、他のグループの学生には、何も注意を与えずに、ビデオを鑑賞させた。
すると、前者の、指導を受けた学生のグループは、1週間たっても、ビデオの内容を覚えていて、後者のグループに比べて、その記憶量は約2倍であった。
この実験から、記憶力を高める、あるいは確実に覚える秘訣は、
"If you want to make sure something sicks in your mind, just take a minute or so to describe it to yourself, consciously and deliberately picking the most vivid details."
[ 心に鮮明に残ったことを、約1分間かけて意識的に且つ丁寧に思いだし、これを心に深く刻み込むこと。]
"It could also be that it allowed the students to peg the events to other memories; one student compared a character in the clip to James Bon, for instance - instantly making him more memorable."
[ 何かを覚えるとき、記憶の中にあるものに結びつけて覚えるのも有効だ。たとえば、ビデオに登場した人物を、ジェームス・ボンドにたとえて記憶していた学生も現われたが、この方法を採用すると、瞬時に記憶力を強めることができる。]
以上、記憶の秘訣は「拍子抜けするほど簡単 (a disamingly simple way)」だ。
次の3点に整理できる。
１．できるだけ、速やかに (as soon as possible afterwards.)
２．数秒でも、心の中で反復する（describing the events to yourself for a few seconds.)
３．何かに関連させて (Clinging to something worth remembering.)
（写真は添付のBBC Newsから引用）
