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診断精度93%のガン検診「犬」:それ! ワンワン君の出番だ (BBC-Health, October 23, 2015)

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 イヌは「わん わん(bow-wow)」と吠え、「くん くん(sniff, sniff)」と臭いを嗅ぐ(sniff)。英語の動詞「sniff」は「bow-wow」と同じで「擬音語 (onomatopoeia)」だ。人がにおいを嗅ぐときの「フン フン」も、「sniff, sniff」と言う。

 漢字の「嗅」は、鼻を表わす「自」と、「犬」と「口」から構成される。つまり、犬が鼻で「におい(臭い)」を「かぐ」という意味だ。「口」偏を付け足したのは、名詞の「臭」と区別し、動詞であることを示すため。
 どうやら、その昔から、「嗅ぐ」に関して、人間はイヌの能力に到底かなわないと知っていたようだ。
 
 ちなみに、日本語の「かぐ」とは、名詞「香(か)」の動詞形とされる。

 さて、人間の臭覚は、感覚器官の中で、優れている。その感度 (sensibility)は、味覚(the sense of smell)に比べて10,000倍以上。しかし、イヌの臭覚は桁外れに鋭い。人間の臭覚のざっと1,000,000倍以上。研究者によってはゼロの数をさらに2~3個増やす人もいる。

 その臭覚を利用した病気の診断、検出が、今、医学界で脚光を浴びている。

 つい、最近のことだ(10月22日のBBC News)。イギリスの Joy Milneさんが、夫の体臭の異常に気がついた。それを切っ掛けに、夫が病院で診断を受けると、「パーキンソン病 (Parkinson's disease)」に罹っていることがわかったという。
 しかし、イヌには、「ガン細胞 (cancer cells)」が放つ「揮発性分子 (volatile molecules)」を嗅ぎ分ける能力がある、という論文が発表されのは、10年前のこと。しかも、その「診断精度 (diagnostic accuracy)」は93%と驚異的な信頼度を誇る。

 細菌 (backers)、ガン (cancers)、慢性病 (chronic diseases)、ちょっとしたカゼ(humble cold)であっても、病気独自の臭い (odour)を発するという。

 ただし、残念なことに、訓練を受けてガンを検出できるようになった「医療診断犬(Medical Detection Dogs)」は、イギリスでも20匹以下の状態だ。

"Whatever their breed or size, it's our four-legged friend's astounding sense of smell which could unlock a whole new way of detecting human diseases."
[ 品種や大きさがどうであれ、その驚くべき臭覚で、人間の病気を見つけ出すという、離れ業をやってのけるのは、他ならぬ、古くからの人間の友人、四つ足のワン君だ。]
                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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