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ネコだって人の心は読める:密かに、冷たく (BBC-Earth, October 14, 2015)

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 イヌは古くから人間と寝起きをともにし、一緒に狩りにも出かけた。その歴史は3万年に及ぶ。だから、人間の心もかなり理解できる。飼い主の機嫌が悪いと、イヌは遠慮し、側に行かない。また、優秀な介護犬は、飼い主の気持ちを察知できる能力を持っている。ときには、危険に身を挺して、飼い主の防衛に当たることもある。

 それでは、ネコは、どうだろうか。ネコは今から約1万年前、中東で飼われ始めたと言われる。そのネコが、飼い主の顔色をうかがったり、人の心を察知しているのであろうか。
  Oakland大学のMoriah Galvan、Jennifer Vonkの両氏が、「飼い主の心的な状況に、ネコがどのように反応しているか」について調査し、その研究結果を科学雑誌「Animal Cognition (動物認識)」に発表した。

 それによると、
[ 飼い主の機嫌が良いときには、ネコは、のどをゴロゴロ鳴らしたり、体を擦りつけたり、膝の上に乗ったりと、積極的な行動に出る。さらに、その側を離れようとはしない。]

"When faced with a smiling owner, the cats were significantly more likely to perform 'positive' behaviours such as purring, rubbing or sitting on their owner's lap. They also seemed to want to spend more time close to their owner when they were smiling than when the owner was frowning."

 どうやら、ネコは、一緒に暮らしているうちに、飼い主の「表情(facial expression)」を学び、「機嫌が良いのか (smiling)」、「わるい (frowning)のか」の区別ができているようだ。

 ただし、ネコに「共感 (empathy)」はなし。つまり、イヌのように、飼い主が嬉しいときに、共に喜び、悲しいときに、悲しみの表情を見せるまでには至らない。
 ネコは、経験的に、飼い主の機嫌が良いときには、何かのご褒美にありつけることを知っているのだ。

 一見、ネコは、勝手に、気ままに生きているように見えて、実は、密かに人間の行動を観察し、飼い主の感情に気配りをしていることが明らかになった。 

                     (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com