ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

オオカミ少女:野生に生き延びた子どもたち(その1) (BBC-Culture, October 12, 2015)

 http://ichef.bbci.co.uk/wwfeatures/1280_640/images/live/p0/35/1n/p0351n4j.jpg

 その少女には名前があった。Oxana Malaya(オクサナ・マラヤ)。ウクライナで生まれた。不幸にして両親はアル中。ある夜、その半狂乱の両親に、家の外へ放り出される。まだ、3歳であった。北の国のウクライナのこと、外は寒い。

 少女は、仕方なく荒野を歩き回り、やっとのこと、とある農場の犬小屋を見つけた。そこにもぐり込むと、たくさんのイヌたちは少女を囲み、一緒になって体を温めてくれた。少女は救われたのだ。

 それから、月日は過ぎた。春が来て、また冬となる。その季節の繰り返しが、6度目になったとき、8歳になったその少女は、ようやく人間に再会する。1991年のことだ。

 発見された少女は、すっかり「オオカミ少女」になっていた。よつんばいになって走り、舌を出してハーハーと呼吸する。そして、歯をむき出して、吠え立てた。
 人間の言葉で覚えていたのは、yesとnoの2語だけだったという。

 写真家「Julia Fullerton-Batten」は、実際にあった話に基づいて、「野生に生き延びた子どもたち(Feral Children)」のイメージ作品を発表した。そこには、親や、人間社会から見放され、虐待されて、あわや、命もそれまでの状態に陥りながら、からくも、動物の慈しみで生き延びた、小さな小さな子どもたちの姿が、なまなましく、映し出されている。

 今回はそのシリーズ①をお届けした。
                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com