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コーヒーの不思議な力:体内時計を狂わす (BBC-Health September 17, 2015)

http://ichef.bbci.co.uk/news/555/cpsprodpb/A158/production/_85540314_thinkstockphotos-487181582.jpg

  夜、コーヒーを飲むと眠れなくなる。これは、コーヒーに含まれる「カフェイン(caffeine)」が脳の中枢神経を興奮させ、「覚醒剤(stimulant)」として働くため、と説明されてきた。
 ところが、イギリス「MRC分子生物学研究所(The Medical Research Council's Laboratory of Molecular Biology)」が科学雑誌「Science Translational Medicine」に発表した研究結果によると、カフェインには、もう一つの「秘密の力(secret trick)」があるという。
 それは、「体内時計(body's internal clock)」を遅らせる効果だ。すなわち、

 就寝3時間前に、エスプレッソ2杯を飲むと、カフェインが脳の松果体に作用し、「睡眠ホルモンのメラトニン(sleep hormone melatonin)」の分泌が抑えられて、その後、約40分間は眠気を感じなくなる。

 この結果を受けて、研究チームの1人、Dr John O'Neillは次のように注意を喚起する。

"If you're tired and having a coffee at night to stay awake, then that is a bad idea, you will find it harder to go to sleep and get enough sleep
[ 夜、疲れて、少し起きていようと、コーヒーを飲むのはよした方がいい。ベッドに入っても眠れなくなり、結局、必要な睡眠量を取れなくなってしまうからだ。]

 なお、カフェインが、「人間の細胞(every cell of the human body)」内の体内時計を変えることも、実験によって明らかにされている。

 また、アメリカColorado大学Boulder校は、体内時計に及ぶすカフェインの影響を調べるために、5人の被験者の協力を得て、50日間に及ぶ睡眠実験を行なった。
 人間の体内時計は、太陽の光や照明によっても影響されるため、被験者全員は、実験期間中、常に薄暗い部屋で生活し、カフェインの効果を調べた。

 その結果、夜、カフェインを摂取すると、体内時計は、やはり40分遅れた。一方、就寝時に照明を3時間浴びたときに生じる体内時計の遅れは、その2倍であった。
 
 つまり、体内時計は、太陽光や照明によってコントロールされているが、さらに、化学物質「カフェインの摂取(caffeine intake)」によっても、修正されることが明らかにされたのだ。
                          (写真は添付のBBC Newsから引用)
 

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