心温まるエピソードが、カナダの航空会社「エア・カナダ(Air Canada)」から聞こえて来た。
長距離を飛ぶ国際線の旅客機は、高度10,000m以上の上空を飛行する。このとき、飛行機の外は、気温-50℃~-60℃。飛行機に暖房システムがないと、いくら飛行機の内側の素材に断熱材を使っていても凍え死んで(freezing)しまう。
エア・カナダの国際線旅客機が、9月13日の日曜日にイスラエルのTel Aviv空港から飛び立って、カナダのTorontoに向かった。乗客は客室の200人と貨物室(cargo hold)のブルドッグ犬一匹。
ところが、飛行機が大西洋上空に差し掛かる寸前に、機長は、貨物室の気温が急激に下がっている(plummet)ことに気づいた。「何らかの原因で、貨物室の暖房システムが故障したらしい。そこには、確か、フランス生まれのブルドッグ(bulldog)7歳が積まれていたはず。」
機長は、乗客にこの旨を説明し、すぐに、飛行ルートを変え、ドイツFrankfurt空港に着陸した。そこで、ブルドッグ犬、名前はSimba君が、別の飛行機に乗り換えてTorontoに向かい、また、緊急着陸したエア・カナダ機は、再度FrankfurtからTorontoに飛び立ったという。
この飛行ルートの変更で、エア・カナダ機の飛行は75分の遅れと燃料代$10,000(約120万円)の損失が発生した。しかし、航空専門家(Aviation expert) Phyl Durby氏の評価は次のとおり。
"The pilot made the right call. The captain is responsible for all on board, whether it's human or K-9."
[パイロットは正しい判断をした。機長は、人間であろうと「イヌ(canine)」であろうと、飛行機に搭乗した全ての生命に責任を負っているのだ。]
だから、カナダは好きだ。「Air Canada」もすばらしい。
(なお、本文の説明には、一部「CityNews」の記事も参考にした。)
(写真は添付のBBC Newsから引用)