体重(kg)と身長(m)を測定すると、「体格指数(Body Mass Index)」 BMIは
BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)]2
の式で求まる。
日本肥満学会が2011年9月に定めた肥満症の診断基準によると、BMI≧25が肥満、BMI≧35が高度肥満と判定される。
しかし、「世界保健機関(World Health Organization, WHO)」の基準によると、BMIが25.0~29.9は「過体重(overweight)」、BMIが30以上で「肥満(obesity)」に分類される。
このWHOの基準を適用すると、イギリス在住の成人3人に2人は過体重か肥満。
肥満は、心臓病(heart problems)、2型糖尿病(type 2 diabetes)、ガン(cancer)の発症リスクを高める。
イギリスCambridge大学の研究チームが、被験者6,711人を対象とした大規模な「臨床試験(clinical trials)」の結果に基づいて、肥満治療の秘策を考え出した。
その秘策とは、テーブルに並べる食器類全てを小さくすること。皿、コップはもちろん、ナイフもフォークも小さめのものを用意し、それで食事する。
研究では、この方法で、1日の食事のカロリー摂取量を279カロリーも削減できたという。それはなぜか。
"Smaller plates, glasses and cutlery helped people eat less. Experts said people were 'reluctant' to leave a plate with food on it."
[食器が小さいと、少ししか食べなくなる。専門家は、「人は食べ残しを避けたがるもの」と指摘する。]
大きなお皿に、ごちそうがどっさり盛られると、人は、無意識のうちに(unwittingly)、たくさん食べてしまう(overeating)そうだ。
なお、「英国心臓基金(British Heart Foundation)」の「Portion Distortion Report」によると、イギリス人が口にする量それ自体が、この20年間(1993~2013)で平均して増え続け、
主な食品の増量分は、以下の通りだ。
・シェパードパイ(shepherd's pie)は約2倍に
・ベーグル(bagel)一個は70gから86gに
・ポテトチップス(crisps)のファミリーパックは100gから50%増の150gに
・ピーナッツ(peanuts)(食事メニュー用)の1人前は80%増
・チキンパイ(chicken pie) 1人分は40%増
そこで専門家は提言する。
レストラン(restaurants)やパブ(pubs)で、客が少々お得な価格の「少なめ(smaller portion)」を注文できるようにすれば、イギリスの「肥満のまん延(obesity epidemic)」状態は解消されるはずだと。
(写真は添付のBBC Newsから引用)