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いじめ、セクハラ横行:オーストラリア外科医の実情 (BBC-News, September 10, 2015)

http://ichef-1.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/151FE/production/_85462568_000030964-1.jpg

 「surgery(外科医)」の語源は、「手仕事」を意味するギリシャ語「kheirourgia」。表題の記事は、外科医の苦悩を伝える。

 オーストラリアでは、若い外科医の苦情が募りに募った。とうとう、「王立豪州外科大学(The Royal Australian College of Surgeons, RACS)」が専門機関に依頼し、外科医の職場に関する実態調査を行なって、その結果を「外部報告書(the external report)」にまとめた。

 報告書はショッキングな内容となった。
 オーストラリアで働く外科医のおよそ半数は、「差別(discrimination)」、「セクシャル・ハラスメント(sexual harassment)」、「いじめ(bulling)」のいずれかを受けていた」という。被害者は不本意ながらも、自分の「キャリア(careers)」を守り抜くため我慢し、加害者は、「オレの言うことを聞け(comply with request)」と「無理強い(compulsion)」を繰り返す実態が明るみに出た。
 その「いじめや」や「ハラスメント」は根深く、また職場に「慢性化した(entrenched)」状態という。
 
 RACS側は、現状を変える必要性を強く認識し、外科医側に謝罪したという。学長David Waters教授は、

 "I am sorry that too many of us have been silent bystanders. This silence has been part of the problem."
  [残念なことに、私たち、責任ある立場の、余りにも多くの人が、何もしない傍観者であった。この「何もしない」ことが、問題を深くした原因の一つだ]

 なお、報告書では、「研修(training)」、「教育(education)」を実施するとともに、職場の「男女不平等(gender inequality)」に取り組み、外科医とその管理者双方に、差別、いじめ、セクハラの問題を考えてもらう活動が必要である、と提言する。

 さて、これで問題が解決するであろうか。 
 外科医と言えば、社会的な地位が保証され、尊敬される集団。そのエリートが「勝手気ままに振る舞い得る「権力」をもったとき、よほど「できた人」でなければ、素直に他人の意見、忠告を聞くことさえ、難しいのでは。 

                         (写真は添付のBBC Newsから引用)
 

www.bbc.com