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肥満減量「オペ」:2型糖尿病に効果的 (BBC-Health, September 4, 2015)

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 弓のようにしなやかに、子鹿のように機敏に動く体は、若さと健康の現われだ。
 しかし、ファーストフードでお腹を満たし、ポップコーンの袋とコーラを手に、テレビ映画を見続けていると、老化(aging)がどんどん進み、しなやかな体型が遠のいて行く。

 数年前の調査では、日本人の男性の3人に1人、女性の5人に1人が肥満(BMI≧25)。肥満でもそれほど、くよくよすることはない。しかし、油断すると、その肥満レベルが次の段階に進み、心臓病、高血圧症、糖尿病などの合併症の.発症リスクが高くなるのが問題だ。

 肥満症(obesity)は「流行病(epidemic)」、糖尿病(diabetes)は「21世紀の疫病(the plague of the 21st Century)」と言われる。とくに、「2型糖尿病(type-2 diabetes)」は薬物療法(medication)と食事療法(diet therapy)だけでは根治が難しい病気の一つ。
   

 ロンドン大学(King's College of London)とローマ・カトリック大学(the Universita Cattolica)が、2型糖尿病に対する2つの異なった治療法、すなわち「肥満減量手術(weight loss surgery)」と「標準的な薬物療法(standard drug therapy)」について調査し、その結果を医学雑誌「Lancet」に発表した。

 この手術で外科医が頻繁に口にする「オペ」とは「手術(operation)」のこと。英語では「surgery」とも言う。肥満減量手術の本来の目的は、胃(stomach)を小さくし、食事摂取量を減少させることにある。これまで、2型糖尿病の治療には、余り採用されてこなかった方法だ。 
 
 しかし、「オペ」を受けた2型糖尿病患者60名の内50%が、その後5年間、血糖値を正常なレベルに下げることができたという。さらに、「血糖値のコントール」の観点から見ると、この治療を施した患者の80%は、薬を一種類にするか、何も服用しなくとも、血糖値を「最適な値にコントロール(optimal control)」できたという。
 ただし、術後3年間で、再発した(relapsed)患者もいた。

 手術を担当したFrancesco Rubino教授は、次のように指摘する。

"Treating surgically, rather than medical therapy, appears more cost-effective, as there is less use of medication."
[(2型糖尿病の治療法として)肥満減量手術は、採用事例こそ少ないが、薬物療法よりも費用効果が高いようだ。]

 しかし、この手術によって、患者の「死亡率(mortality)」が改善するのだろうか。それが「究極の問題点(ultimate question)」だと、記事は伝える。

                               (写真は添付のBBC Newsから引用)
 

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