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ガン(癌)の再発予知に成功:血液DNA分析 (BBC-Health, August 27, 2015)

http://ichef.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/B279/production/_85198654_m1220337-breast_cancer_cells,_light_micrograph-spl.jpg

 ガン(cancer)は、正常な細胞が突然変異(mutation)してできた悪性腫瘍細胞(tumor)。
外科手術(surgery)で摘出することも、主要な治療法(core treatment)の一つ。
 しかし、すでに体の他の臓器に転移しているか、外科医が、がん細胞(とくにガン幹細胞)1個を取り残すと、がん細胞は勝手に増殖を開始する。これが、患者に深刻な負担を強いる「ガンの再発(cancer relapse)」だ。

 イギリス「ガン研究所(The Institute of Cancer Research)」は、この「ガンの再発」を、患者の血液サンプルから予知するという、画期的な方法の開発に成功した。

 突然変異したガン腫瘍細胞では遺伝子の変異が起こり、DNA二重らせん構造が修正されている。血液中に流れ出たがん細胞を探しだし、そのDNAを分析すると、再発のリスクが早期に予知できるという。
 この発見は、ガン治療に当たる医師にとって朗報だ。専門医は、ガンの再発に向けて治療を開始すべきか判断に迷うことが多い。ガンの治療は、化学療法(chemotherapy)を含め、早く始めると、それだけ生存率(odds of survival)は上がる。

 このDNA診断法の特徴は、ガンの診断(diagnosing)、監視(monitoring)のいずれも、患者にとって体への負担が少ない(less invasive)こと。
 しかし、欠点もある。それはDNA検査コストが高いこと。
 
"The price is coming down as the field of cancer medicine moves from treating tumors in whichever part of the body they are discovered, towards drugs that target specific mutations in tumors."

[ガンが発生した臓器の別なく、がん細胞の治療に専念する現行の方法から、今後、ガン細胞の突然変異箇所だけをターゲットにした薬物療法へとガン医療分野が変わって行くと、DNA検査コストも徐々に安くなっていく]、という。

 今回開発されたDNA検査技術が、一般病院の臨床現場に適用されるまでには、まだまだ道のりは遠いと、記事は伝える。なお、研究内容は、「Science Translational Medicine」に発表された。 

                          (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com