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アルコール依存症:酒の値段を上げて食い止めろ (BBC-News, August 17, 2015)

http://ichef-1.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/23A0/production/_84902190_drink_pa.jpg

 「依存症」とは、「ある物に頼ることをやめられない状態(広辞苑)」。ネット依存症、ギャンブル依存症、ニコチン依存症、そしてアルコール依存症などが挙げられる。
 その「アルコール依存症」は、かって「アル中」、「アルコール中毒」とも呼ばれた。英語では、「alcohol abuse(濫用)」、「alcohol addiction(中毒)」という。「abuse」の語源はラテン語の「absus (misuse の意)」。

 日本でもアルコール依存症は、重大な交通事故、家庭内暴力、自殺などを招きかねない社会問題。治療が必要とされるアルコール依存症者数は推定約109万人、また、その依存症の疑いがある人は、全国でおよそ500万人と見積もられている。治療は長期に及ぶことが多い。また、タバコの喫煙と違い、周囲の人の健康には直接影響を及ぼすことが少ないため、個人の嗜好「飲酒」の歯止めは、「あいまいな本人の自制」に頼らざるを得ないのが現状だ。

 さて、表題の記事は、Wales(ウェールズ)のアルコール依存症の問題を取り上げる。 Wales政府が昨年度(2013/2014)に実施した「アルコール・薬物依存症(substance misuse)に関する調査」の結果によると、依存症で治療した患者数(referrals)24,806人の内、アルコール依存症者数は13,500人と、全体の約5割を占めた。ただし、Walesの人口は約300万人。日本の人口1億2,500万人の2.4%に過ぎないことに注意が必要。
 また、ヘロイン(heroin)や大麻(cannabis)などの薬物依存症者数も、以前の調査に比べて増加した。

  アルコール依存症は年齢30~49の世代に顕著であった。しがって、「現在、酒をがぶ飲み(binge drinkers)している学生達は、明日のアルコール依存症患者の予備軍だ。酒の販売価格をあげ、学生達の保健教育にもっと力をいれて、問題点に気づかせるべきだ」と、「薬物・アルコールチャリティ団体(Drug and alcohol charity)Casis」代表のClive Wolfendale氏は主張する。

 Wales政府は、酒類を最低 単価当たり50p (約100円)を上げたい意向。しかし、EU協定や酒造メーカーとの調整が待ち受けている。

 Wolfendale氏は言う。
" He said pressures of life can turn these people to alcohol for a "release" but add the life experience can help them turn themselves around."
[人は、人生のプレッシャーから逃れようと酒に走る。しかし、(アルコールに溺れた)人を立て直してくれるのも人生、その経験だ。]
         (写真は添付のBBC Newsから引用)

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