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数百万ガロンの旧金鉱山 坑廃水:コロラド川を黄金色に変えた (BBC-News, August 10, 2015)

http://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/26DE/production/_84805990_1e045f1d-58e3-4c3c-a65c-5dcbd4a20748.jpg

 アメリカ(US)には、「環境保護庁(The Environmental Protection Agency, EPA)」なるものがあるそうだ。事故は、このEPAが関与して先週の8月5日(水)に起こったという。公表したのは大分、後のこと。

 EPAの職員(workers)が、閉山した(closed)ゴールド・キング鉱山(Gold King Mine)をクリーニング・アップ(cleaning up)中に、うっかりミス(accidentally)で、鉛(lead)、ヒ素(arsenic)などの重金属(heavy metals)を含む有害な坑廃水(toxic wastewater)を、コロラド川の支流アニマス川(Animas River)に流してしまったのだ。

  その量はざっと300万ガロン(gallons)すなわち約1,100万L(㍑)という。これは55,000本のドラム缶(200 L)の中身を一度に、川へ放り投げたことに相当する。もちろん、コロラド川は、黄金色(mustard yellow)に染まった。

 しかし、このニュースで驚く点は、まだある。次の文章だ。

"The EPA does not believe wildlife is in significant danger because the sludge moved so quickly downstream."
[{廃坑から流出した有害な} 泥槳(でいしょう)はすぐに下流に流されてしまった。したがって、我々EPA当局は、野生生物が深刻な危険にさらされているとは考えていない。]
      
 ただし、地元当局(local officials)はアニマス川を封鎖し、住民には水域に近づかないように注意を発した。 
 この坑廃水流出事故で、コロラド川流域の1,000以上の井戸水が重金属等で汚染した可能性があるという。

 この報道中の「accidentaly」を「うっかりミス」としたが、「accident」とは、交通事故のように「予期せぬ出来事」が本来の意味だ。「うっかりミス」を「予期せぬ出来事ながら」に変え、責任逃れの口上で、事を済まそうとする姿勢に疑問を感じる。

 コロラド川流域の地元住民は、『EPAとは「環境保護」どころが、その逆の「環境汚染庁(The Environmental Pollution Agency)」では』、と揶揄(やゆ)しているとか。
 環境保護局EPA専門家の「作業ミス」、「事故後の対応」、「自然、環境を軽視した言い分け」。どれをとってもリスク・マネジメントの最先端を走るアメリカのやることとは思われない。それとも、これと同じようなことをする国のまねか。
                      (写真は添付のBBC Newsから引用)
 

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