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褐色矮星のオーロラ:太陽系外で初めて発見 (BBC-Science & Environment, July 30, 2015)

http://ichef.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/18317/production/_84559099_browndwarf_02e_aurora.jpg

  銀河のほとりに、あの織姫が住み暮らすという「こと座(Lyra constellation)」がある。その星座は、地球からおよそ18光年のかなたで夏の夜空を美しく飾る。輝く星々は、まるで、ごくごく小さなダイヤのようだ。

 その中の褐色矮星(a brown dwarf, LSR J1835)が脚光を浴びている。なんと、その矮星(わいせい)、天上の神様のように、頭上に光輪が浮いていた。ゆらゆらと赤色に輝く光の輪は、まさしくオーロラ(aurora)。Sheffield大学のDr Stuart Littlefairによると、矮星でオーロラの存在が確認されたのは初めてとか。この発見は、「The Journal Nature」に発表された。

 オーロラは、太陽から放出されるプラズマ(荷電粒子charged particles)が惑星の磁場と相互作用し、大気中の粒子に衝突して発光する現象だ。このとき、主として酸素原子(oxygen atoms)に衝突すると、地球の極地で観測されるような緑色に発光する。矮星のオーロラは赤色系。これはプラズマが水素原子(hydrogen)に衝突している証拠。

 しかし、矮星の頭上にオーロラがゆらめく、この天体現象をどのように説明すべきか、天文学者(astronomers)は頭を痛めている。

The brown dwarf is a sort of failed star itself, and has no other star like the Sun nearby to blast it with charged particles. "It is possible material is being stripped off the surface of the brown dwarf to produce its own electrons, said Dr Littlefair." Another option is an as-yet-undetected planet or moon around the dwarf is throwing off material to light it up.

 矮星(dwarf)は、その質量不足のため、星(star)になり損ねた天体(planet)。周辺に、プラズマを放出する太陽のような星は存在しない。一つの可能性として、褐色矮星の表層からはがれ散った物質が、上空で荷電粒子となり、発光していることも考えられる。
 もう一つの可能性は、褐色矮星の周辺にまだ見つかっていない惑星または矮星の月が存在し、そこから放出された物質がオーロラ発光をしているケースだ。

 その裏付けとなる現象は、木星で観測されている。木星のオーロラの一部は、「木星の月表面の火山から噴出した荷電粒子が関与した現象」、と説明されている。

 いやいや、そうではない。あれは、やはり、「こと座」にお住まいの神様の「光輪」では。
                         (写真は添付のBBC Newsから引用)
 

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