プラ容器(プラスティック容器)の製造あるいはその使用を、今、禁止したら、どこの国でも大変なことになる。スーパーでは、これを使わないと、お総菜も弁当も店頭に並べられない。
アメリカで懸念されているのは、「プラ容器に詰められたハンバーガー等を、そのまま電子レンジ(microwave)で加熱しても、大丈夫なのか」という問題だ。
結論を先に、述べると「健康を損ねる恐れあり。やめた方がいい。」
プラ容器には、危なっかしい(potentially dangerous)プラスチック可塑剤フタル酸エステル(phthalates)が含まれているからだ。プラ容器を加熱すると、これが容器内の食べ物に滲みだす(seep into food)という。
アメリカ国立衛生研究所(The National Institute of Health)の見解は、
"The human health effects of phthalates are not yet fully known."
「人の健康に及ぼすフタル酸エステルの影響は、まだよくわかっていない」。
ところが、最近になって、その化学物質は健康を損ねかねないことを暗示する多くの論文が発表されている。
フタル酸エステルは、早産(preterm birth)、神経性行動障害(neurobehavioral problems)、高血圧(high blood pressure)に関与し、インスリン抵抗性(insulin resistance)を高めて、血糖値が下がりにくくすることも、わかってきた。
権威ある調査機関「アメリカ国家毒性プログラム(The National Toxicology Program)」の発表する「発がん性物質リスト」にも
"reasonably anticipated to be a human cacionogen"
「発がん性物質の疑いが極めて高い化学物質」
と記載され、注意が喚起されている。
すでに、国中がフタル酸エステルの危険にさらされていることは、「アメリカ疾病(しっぺい)管理予防局(Centers for Disease Control and Prevention, CDC)」も認めている。
しかし、行政が、みんなの健康を第一に考え、フタル酸エステル（プラ容器）の規制に乗り出すのは、まだまだ先のようだ。
日本では、「まだまだの」、「そのまた先の先」の話のようだ。
（写真は添付のReviewed comから引用）
